炭火でパンをトースト! 甘香ばしさが魅力の「カヤトースト」

 まずご紹介するのは、老若男女に人気のトーストタイプ。名前の通り、パンをトーストして、カヤジャムとバターをはさんだカヤトーストです。8枚切りくらいの薄切りパンを炭火で焼き上げているため、とってもサクサク! そしてひと口かじればふわっとした絶妙な食感! なんとも甘香ばしいトーストなのです。

炭火でじっくりと焼き上げ、少し焦げ目もついたカヤトースト。かじった瞬間に口の中で交わるトーストのサクッ! ふわっ! そしてじゅわっとしみ出すカヤジャムとバターの味がたまらない。

 たっぷりのカヤジャムを塗り、さらにたっぷりのバターをはさんでいるので、そのカロリーたるや相当なものなのですが、カヤトーストにはバターが必ずセットです! 「甘い」+「塩気」のバランスがとても重要で、このカヤジャムと溶けたバターの混ざり合った味こそがカヤトーストの最大の魅力! ここはひとつ、カロリーのことは忘れて贅沢な味わいを楽しみましょう。

こだわりのカヤトーストを出すお店では、昔ながらの製法のまま炭火でトーストすることが多い。熱効率が良い炭火焼きは、ほどよいサクサク感を生み出し、旨みたっぷりのトーストができる。

 炭火焼きのお店以外にも、マレーシア国内で大人気のローカルコーヒーチェーン「オールドタウン ホワイト コーヒー」では、トースターを使用してのトーストではあるものの、その手軽さから、やはりカヤトーストは大人気!

左:「オールドタウン ホワイト コーヒー」のカヤトースト。茶色いパンで、何か味がついているの? と思ってしまいそうだが、味は普通の食パンと同じ。
右:カヤトーストとのセットメニュー「温泉卵つきセット」。マレーシアの伝統的な組み合わせで、少量の醤油と胡椒を垂らしてかき混ぜ、トーストですくって食べるのが通の食べ方。

 豆を少量のバターを用いて焙煎するマレーシア発祥の甘いコーヒー「ホワイトコーヒー」とセットで頼む人が多いのですが、これぞまさに「甘いコーヒー+カヤトースト」という伝統的な食べ方なのです。またまたカロリーが気になる組み合わせではありますが……、美味しいものを食べている時は忘れてしまうから不思議です。

※3ページ目に、「オールドタウン ホワイト コーヒー」の店内の様子を動画で紹介しています。マレーシアごはんの会事務局レポーターやかべっちによる、通ならではのカヤトーストの食べ方は必見です!

2015.11.27(金)
文=三浦菜穂子
撮影=三浦菜穂子、古川 音