マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。

あっさりなのに抜群の満足感! 「ビーフヌードル」

 旅の途中、だしの効いたスープ麺がムショーに食べたくなること、ありませんか? そんなときにぜひ食べてほしい料理が「ビーフヌードル」です。

クアラルンプールにある「SHIN KEE」のビーフヌードル、7リンギット(約200円)。自家製ミートボールはぷりっぷりの弾む食感。しぐれ煮のような牛肉の煮付けを麺にからめて食べる。

 日本の塩ラーメンによく似た、あっさりと上品な汁麺。スープに牛骨を使っているため、ほんのり甘みがあるのが特徴です。具は、牛肉をつかった様々な種類。ミートボール、ハチノス、ミノなどの内臓系、牛フィレ肉のスライス、裂いた牛肉を甘く煮たしぐれ煮のようなものなど、お店自慢の具がたっぷりのっています。

 湯気の立った熱々のスープをすすれば、疲れがふわっとほどけていき、お肉を食べると、元気がもりもり湧いてくる。胃のなかにするするおさまるやさしい味わいながら、同時にパワーチャージもできるという、1回で2度おいしい(!)とっておきの麺なのです。

ビーフヌードルは中国系の屋台料理。漢字で「牛肉麺」または「牛肉粉」と書かれている。「牛肉麺」の“麺”は小麦の麺、“粉”は米の麺を指すことが多い。麺は3種用意。ビーフン、クイティオ、卵麺から好きな麺を選ぶ。
左:創業60年のビーフヌードルの専門店「SHIN KEE」。クアラルンプールのチャイナタウン、セントラルマーケットの近くにある。
右:「SHIN KEE」のビーフヌードルは3種あり、写真は牛フィレ肉のスライスがのったバージョン。牛肉の臭みはまったくなく、驚くほどやわらかい。

※3ページ目にこちらの店の様子を動画で紹介しています! マレーシアごはんの会事務局、やかべっちのレポートをぜひご覧ください。

 さて、ビーフヌードルといえば、思い出に残る店があります。それはクアラルンプールから高速バスで約2時間、世界遺産の町としても有名なマラッカで出会った味でした。

2015.11.13(金)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子