一人の趣味も、家族時間もどちらも大切にするには

 金入さんにとって、仕事と子育てが両立できるために必要なことは「趣味の充実」だ。休日は畑仕事の手伝いや山登りなど、アウトドアを楽しんでリフレッシュする。

アプリで記録をつけて、どれだけ走ったかをフェイスブックで更新していくのも励みになる。

 加えて、独身時代にやっていたランニングを、下の子どもが1歳を過ぎた今年の5月より再開。毎日朝5時から7キロを走っている。「毎朝のランニングは私にとってのリラックスタイム」という。

 さて、山登り、畑仕事、ランニングなど、アウトドアの趣味がいっぱいの金入さん。家族が一緒のこともあるが、ときには一人で行くことも。

 しかし「普段は仕事。休日は趣味で一人別行動」となると、次第に夫婦間のコミュニケーションがとれなくなってくる。そうなると、物事は悪い方へ行きがちだ。

 そこで金入家では、定期的に夫婦で話し合う時間をとっている。話す内容は「どんな子育てをしたい?」「家族でどんな約束をしようか?」といった「金入家の10カ条」を随時見直すこと。常に新しい「家族の約束」を確認し合っているのだとか。

「今のところ、まだ7カ条。そんなたいそうなものではなくて、当たり前のことばかり」。毎日家族で確認している。

 10カ条は、守ることが重要というより、むしろ決めていく過程が大事なのだという。

「ちょっと改まってふたりで時間をとって、話し合う。今大事にしたいことってなんだろうと、突き詰めていくと、お互いの気持ちがわかり、気付かされることも多いんです」。

 決めた10カ条は、もちろん子ども達といっしょに確認しつつ、家族の約束として機能する。一石二鳥の「家族10カ条」なのだ。

いつか実現させたい夢に向かって

 さて、金入さんは将来的には地域のシニアと子どもを結ぶビジネスをはじめたいと考えている。

 今年10月に神戸から東京へ呼び寄せた、ご両親のことも考えてのことだ。まだまだ元気なシニアたちが地域に貢献することが、子育て世代全体のサポートにも、シニア自身の幸福にもつながるはずだと感じている。ボランティアではなく、きちんと仕事として成立させられないものだろうか。

 今は時間を見つけては、東京ワーキングママ大学の起業講座を受講したり、幅広い活動から人脈を広げていったりするなど、少しずつ種をまく時期。

 11月には、地元でワーキングママ向けのイベントを開催する予定だ。まずは、地域にいるワーキングママと繋がり、 地域での仕事(セカンドキャリア)作りをしようと考えている。

 家では「完全に仕事をシャットアウト」。そこでできた時間を、自分の好きなように使いつつ、家族との時間も大切にする。

 それが、金入さんに、将来のことを考える時間を与え、家族とのふれあい時間を与え、月曜からの仕事へのエネルギーを与えてくれるようだ。

Column

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2015.11.19(木)
文・撮影=HITOMINA