金入有紀子(かねいり ゆきこ)さん
家族:夫、長女5歳、長男1歳
会社名:人材サービス会社
勤務体制:フルタイム(9:00~18:00)
シンプルな真っ白のブラウスにふわりとストールを羽織って、金入さんはあらわれた。
とても小柄で華奢ではあるが、黒目がちの目に意志の強さが感じられる。
金入さんは大学卒業後、人材サービス会社から農業系企業を経て、青果店の店長までやったものの、子育てとの両立のむずかしさに継続を断念。今の人材系の会社に転職したのは、昨年の12月のことだ。
もともとアウトドアが大好きで、山登りやトレイルランなどをしていたこと。その関係で知り合った人のつてで、2年間、休日には山梨のぶどう農家に手伝いに行っていたことなどが農業に興味を持ったきっかけだ。
農業系企業に勤めていたころに1人目の子どもを出産、青果店の店長をしていた頃に2人目を出産した。現在は夫と協力しながら、5歳と1歳の子どもを育てている。
今の仕事の内容は、大手飲食チェーンの採用のサポートだ。今年の10月からはフルタイムとなり、ますます責任のある仕事に携われるようになった。
さて、金入さんはどんな毎日を送っているのだろうか。
大切にしているのは、家族全員でとる朝ごはん
子ども2人は別々の保育園に通っているため、夫が上の子を、金入さんは下の子を朝は送っていく。帰りは金入さんが2人をピックアップ、簡単な買い物をすませ、家に帰るのはかれこれ19時半も過ぎるころ。
その後は21時~21時半に子どもを寝かせるまで、時間との勝負だ。
2時間強でごはんの支度からお風呂、寝かしつけまですませるのは、かなりのスピードを要する。
一方でゆったりと時間を使い、大切にしているのは家族全員でとる朝ごはんだ。
金入さんの朝は早い。起床は毎朝4時。食事の用意をするほか洗濯、掃除も朝にすませる。
食事の支度は、朝ごはんのものだけではない。1~2品は、応用の利くものを用意したり下ごしらえをしたりしておき、夜または翌日に使えるように準備する。
「休日に料理の作りおきはしません。休日はしっかり遊びたいから」とニコリ。
5時過ぎに朝のランニングに行き、6時前から家族全員で食卓を囲む。
食事はシンプルな和食だ。
ごはんと味噌汁さえあれば、なんとかなる。常備菜を出し、あとは肉か魚を焼けばバランスのとれた献立となる。乾物も駆使し、切干大根なら煮付け、サラダ、味噌汁の具、などアレンジを考えながら食卓にバリエーションを持たせるのもまた楽しい。
そんな金入さんの両立生活をうまく回す方法とは?
2015.11.19(木)
文・撮影=HITOMINA