金箔を貼った“塼仏”を造るワークショップも開催

 総合プロデューサーは、日本を代表する洋画家にして、大阪芸術大学教授を務める絹谷幸二氏。アフレスコ画の第一人者である氏は、奈良県立万葉文化館において、「絹谷幸二・希望 飛鳥からの風」展を開催する。絵画に加え、多数の立体作品を展示。絵画を立体(3次元)へと昇華させるダイナミズムは、芸術の歴史をたどる挑戦でもある。

絹谷幸二「緑にしみる悲しみ(立体)」 同題の絵画も同時に展示。同じテーマの作品が平面と立体で上下に展示される独自の演出でともに鑑賞できる貴重な機会である。

 陶芸家・奈良教育大学名誉教授の脇田宗孝氏は、ワークショップ「土と炎の祈り~塼仏(せんぶつ)を造る~」を開く。塼仏とは、粘土を型で成形して焼成させた後、金箔や彩色を施した仏像のこと。飛鳥時代にはこの仏たちが古代寺院を飾り、人々を荘厳の世界へと誘った。自らの手で塼仏を造ることができるのはまたとない体験だ。

 この他にも、明日香村の各地において、公募展やトークイベントが多数開催される。時代を超えたアートのマリアージュを、ぜひ体感してほしい。

飛鳥アートプロジェクト2011
期間 11月23日(水・祝)~12月25日(日)
会場 奈良県高市郡明日香村
(石舞台古墳、奈良県立万葉文化館、川原寺跡、国営飛鳥歴史公園 高松塚周辺地区など)
電話番号(実行委員会事務局) 0744-45-0744(受付時間/平日10~17時)
URL asuka-artproject.com

2011.11.25(金)