石舞台古墳を霧のインスタレーションが彩る

 この11月から12月にかけて、古代ロマンの地・飛鳥で時空を超えたアートの祭典が開催される。その名は、「飛鳥 アートプロジェクト 2011」。

 このイベントでは、石舞台古墳などの古代アートと現代のアーティストがコラボレートし、飛鳥の大らかな大地と芸術家のパワーが融合。会場では、絵画や造形物、インスタレーションなど、さまざまなジャンルのアートの発表・展示が行われる。

中谷芙二子「霧立つASUKA…息吹く古代の夢」 撮影:上山好庸  最新のテクノロジーを駆使した人工の霧や照明によって、石舞台古墳が幻想的な空間アートとして表現される。

 メインイベントのひとつが、霧を用いたインスタレーション「霧立つASUKA…息吹く古代の夢」。世界的に活躍する“霧の彫刻家”中谷芙二子氏が、最新技術によって石舞台古墳に人工の霧を発生させ、幻想的な世界を表現する空間アートだ。風などの気象に呼応して刻々と表情を変える霧は、自然と人間の共生のあり方を示唆しているようにも見えることだろう。古代人の眼前に開かれていた自然の原風景を蘇らせるインスタレーションは、まさに必見。

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2011.11.25(金)