憧れは映像を理解している俳優

――共演された江口洋介さんや本木雅弘さんら、先輩俳優たちから学んだものはありましたか?

 江口さんも、本木さんも、どの共演者さんやスタッフさんに対しても垣根なく話しかけられていたことは、とても勉強になりました。そして、実際に完成した作品を観たときに、とてつもない芝居力や人間力、そして画の力も感じたんです。これは自分にはまだまだできないな、と思ったと同時に、同じ役者という職業をやっている人間として、とても悔しかったです。

――現在放送中のドラマ「ナポレオンの村」では、事務所の先輩である唐沢寿明さんと共演されていますよね。

 唐沢さんにも、江口さんや本木さんと共通するものがあって、それは自分がカメラにどう撮られていて、こう見せればいいということが感覚的に分かっていること。同じ現場にいる僕から見た唐沢さんと、チェックのときにモニターに映っている唐沢さんとでは全然違うんです。自分はそういうテクニックはまだゼロだし、もっともっと勉強したいです。

――今後、どんな俳優になりたいなど、目標があれば教えてください。

 今後の目標など、今は具体的なものがないですけれど、やっぱり映像のことをよく分かっている人は魅力的だと思います。あと、役者って、極論かもしれないけれど、どんなにプライベートが荒れていようが、性格が悪かろうが、やっぱりカメラで撮られたものがすべてだと思うんですよ。だから、とにかく観る人の心を打つ芝居ができるようになりたいと思います。

永瀬匡(ながせ・たすく)
1993年1月22日生まれ。鳥取県出身。11年、事務所のオーディションに合格し、ドラマ「桜蘭高校ホスト部」で俳優デビュー。13年「仮面ライダーウィザード」で注目を浴び、15年公開の『ズタボロ』で映画初主演。次回作『Mr.マックスマン』が10月17日公開。

『天空の蜂』
防衛庁に納品する最新鋭ヘリコプターが、テロリストの遠隔操作により奪われてしまう。その後、稼働中の高速増殖炉の上空でホバリングを開始するが、ヘリ機内には設計士・湯原(江口洋介)の息子・高彦が乗っていることが判明。犯人が原発停止を求める犯行声明を出すなか、航空自衛官の上条(永瀬匡)らが高彦の救助に向かう。
(C)2015「天空の蜂」製作委員会
2015年9月12日(土)全国ロードショー!
http://tenkunohachi.jp/

くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2015.09.04(金)
文=くれい響
撮影=山元茂樹