「仮面ライダー鎧武/ガイム」でのブレイクを経て、現在初の主演ドラマ「明日(あした)もきっと、おいしいご飯~銀のスプーン~」が放送中の高杉真宙が、15歳からの3年半を振り返る第2回。
新人賞を受賞した『ぼんとリンちゃん』
――2カ月のリハーサル、2カ月の撮影と、4カ月間ガッツリと鍛えられた、映画『ぼんとリンちゃん』の現場はいかがでしたか。
いろいろなものを学ばせてもらった現場でした。セリフを完璧に覚えるのはもちろんですが、特に、自然な演技をする感覚を学ばせてもらいました。それに映画はドラマと違って、目の動きとか、かなり細かいところまでピックアップしていくので、それに合わせて、こちらの演技を変えていくことを学びました。
――その結果として、「ヨコハマ映画祭」において新人賞を受賞したことについては。
『ぼんリン』をみなさんに評価していただいて、素直にうれしかったです。僕はリンちゃんとして必死ながらも楽しく演じさせてもらいましたし、小林(啓一)監督たちにスゴく丁寧に作っていただいたからこそ、こんな素敵な賞を獲れたんだなと思っています。別に学校で同級生たちと青春しているわけでもないのに、ちゃんと青春映画になっているところは面白いですし、感覚的にもオタクな自分が分かるところが多い。本当に観るたびに新たな発見のある、何回も観たい作品ですし、また小林監督とご一緒できたらいいな、と思っています。
――一方、松岡修造さんの長男役を演じている「P&G ファブリーズ」や同じ事務所の先輩・堀北真希さんと姉弟役を演じる「レオパレス21」などのCMにも出演されていますよね。
「ファブリーズ」は4年目になるのですが、僕が演じている修一の役割が大きくなったウェブドラマ(「17才のファブリーズ」)まで作っていただいたりと、ビックリしています。「レオパレス21」はCM撮影というより、ドラマを撮っているみたいで、しっかり演技プランを立てて演じています。ほかの現場でもそうですが、2人だけのシーンは僕が失敗してしまうと、相手の俳優さんに申し訳ないので、じつはとても緊張しているんです。
2015.07.24(金)
文=くれい響
撮影=中井菜央