王道サテーは、やっぱり鶏肉と牛肉!

 日本の焼き鳥に、いろいろなお肉、部位があるように、マレーシアのサテーもバラエティ豊か!

 まずは王道の鶏肉のサテー。レストランはもちろん屋台でも必ず売られている定番メニューです。しっかりと下味がついた鶏肉はやわらかく食べやすいためか、サテーが大好きなマレー系のマレーシア人は、「小さい頃、兄弟と食べ競べをして、100本食べた!」なんて武勇伝(?)も……。100本はさすがに無理でも、学生などは50本くらいは余裕で食べられちゃうとか。それくらい、パクパクと食べられてしまう軽さがあるのが鶏肉のサテーです。

左:ターメリックで下味をつけたため黄色いカラーがしみ込んだサテー。屋台ではこのような束になって売られていて、数本単位から束ごとまで、好きな本数で買うことができる。
右:日本の焼き鳥と違い、ヤシの木をカットした長い串に刺されている。炭火で焼く時にも焼きやすい。(写真提供:杉生さん)

 鶏肉のサテーの次に日常的に食べられているのが、牛肉と羊肉のサテーです。

牛肉のサテー。一本の串にぎゅっと一枚肉を刺しているので、口に入れたら一気にひと串引き抜いて食べるのが上手に食べるコツ。

 牛肉と羊肉は、鶏肉よりも少ししっかりとした歯ごたえと少し大きめのお肉が特徴で、そのボリュームゆえに軽々とお腹におさまってはくれませんが、スパイスにじっくり漬け込むことでお肉の臭みがきれいに取り払われていて、とても美味しいです。

2015.03.05(木)
文=三浦菜穂子
写真=三浦菜穂子、古川 音