星野リゾート 界 阿蘇(前篇)

 温泉を備えた和の宿の魅力を追求する「旅館道」シリーズ。「和心地」な温泉旅館をコンセプトとする星野リゾートの「界」と「現代を休む日」をコンセプトにした和のリゾート「星のや」の中から、今回は、阿蘇の大自然の中、別荘で住まうような感覚の「星野リゾート 界 阿蘇」をご紹介します。

旅館道 その1
「温泉一人占め、客室露天風呂の醍醐味を味わう」

温泉浴と森林浴を兼ねているかのような緑の中の露天風呂が各室に。周りを遮るものがなく、開放感は抜群。

 温泉旅館の広々とした大浴場に浸かるのもよいが、客室露天風呂でのプライベートな温泉タイムはまた格別だ。阿蘇五岳の外輪山、標高1000メートルの地で緑の大自然に囲まれた「界 阿蘇」は、大浴場の代わりに、全室のテラスに源泉掛け流しの露天風呂と、さらにガラス張りで外を見通せるジェットバスとシャワースペースが室内にある。すべて離れになっている客室は、森の中に点在する感じで、露天風呂も周りを遮るものがない。まるで森林で湯浴みをしているような感覚で、贅沢なひとときを過ごせる。

敷地内2カ所の源泉から汲み上げられた豊かなお湯が楽しめる。

 「界 阿蘇」は九重連山の麓にあり、最寄り駅のJR豊肥線宮地駅からタクシーで約30分というアクセスだが、ドライブして来るという人も多いだろう。車では、熊本空港から約70分、大分空港から約120分、福岡からは約120分という距離。ロングドライブの疲れもこのお湯に浸れば一挙に癒されてしまいそうだ。

車寄せからエントランスへ。その先のロビーが明るくて驚かされる。

2014.11.08(土)
文=小野アムスデン道子
撮影=深野未季