炊き上がり。本当の焼き肉はここから始まる!

セラミック土鍋入り、ひと混ぜした状態で登場する素晴らしい白飯! 1.5合というセレクトができるのがあっぱれ。

 ごはんが炊き上がり、テーブルに届いたら、ついに白飯派の焼き肉が始まる。炭もいい調子になり、網は熱々。状況は万全といっていい。ごはんをよそったら、焼き、スタート!

「かねしろミックス」はタンも含めて全部タレ。このタレが非常にごはん仕様なのである。ベタベタに甘いわけでも、塩辛すぎるわけでもなく、ひどくちょうどいい。またも白飯に理解のある店主に感謝だ。

 ごはんは「かねしろファーム」で作られたコシヒカリだそうだ。コシヒカリらしく、甘く、もちもちしていて、肉&タレを受け止めるのにもってこい。セラミック土鍋も絶好調で、おこげができるわけでもなく、ほどよくやわらかにきちんと炊きあがっている。おとなしく待っていた甲斐がある、白飯派大満足のごはん!

茹でキャベツ。もっと量があればいいのにな。冬は白菜もやってくれないかな。

 そして、ここには私の大好きな焼き肉アイテムあり。それは「茹でキャベツ」! 韓国料理屋などに行くとたま~にある茹でキャベツ。焼き肉白飯派の人はおしなべてそうだろうが、サンチュなどいらない。冷たい葉野菜と組み合わせた肉はまったくごはんに合わないので、魅力半減。実はほとんど包んで食べた記憶がない(サンチュはサンチュで、サラダで食べたらいいと思うのだ)。

 しかし、茹でキャベツは違う。温かく(冷たい場合もある)、やわらかく、しっとりと肉を包み込み、ごはんは中に入れても、別途で食べても合う。

茹でキャベツに肉を包むときはキムチを入れても。ごはんを入れてしまうときもあります。

 というわけで、全方位から白飯派をよろこばせてくれる「かねしろ」。野菜もたんまり食べ、胃が痛くなる心配もない。もはや焼き肉を食べに行っているというよりは、焼き肉付きごはんを食べに行っているような気もしないでもないが、最近行ってはその都度満足度の高い、貴重な焼き肉屋さんである。あ、でも、ビール派もウェルカムだと、思います!

炭火焼肉 かねしろ
所在地 東京都目黒区上目黒2-44-24 COMS中目黒I 2階
電話番号 03-5724-4129

北條芽以(ほうじょう めい)
神奈川県鎌倉市生まれ。情報誌編集者を経てフリーライター、料理本の編纂を行う。好きなのは炭水化物(特にごはん)とお肉の組み合わせ。お酒はあまり飲めない。「左手にごはん茶碗を!」

Column

北條芽以のLOVEレストラン

美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!

2014.09.11(木)
文・撮影=北條芽以