LOVE:ごはん×焼き肉
注文後に炊きはじめるごはんで肉&タレを受け止める幸福感

中目黒|炭火焼肉 かねしろ

キムチは数種類ある中から3種選ぶ。ごちゃっと混ざっているところがいい。白菜・白菜・白菜という注文もアリみたい。

 焼き肉といったらビール、という人も多いかもしれないが、私は断然白飯派。普段非常に温厚に暮らしているが、肉と一緒にごはんが出てこないとイライラ→ムキー! という気持ちになる。そして、ごはんが出てくるまでは決して網に肉をのせない白飯主義者である。

 今回ご紹介する「炭火焼肉 かねしろ」は最初その点において微妙な店だった。注文後にごはんを炊きはじめるので、肉タイムロスが出てしまうのだ。そんな肉的に短気な人のために炊き置きの「ライス」もあるので、最初は「小ライスを注文して肉を食べて白飯で締めるか……」とライスグラデーションな作戦を考えてみたが、なんだかそれも無粋な気がして、肉を後回しにすることにしたのだ。なんと大人っぽい!

 というわけで「かねしろ」での注文。席にお尻がつくかつかないかのうちに、とりあえずビール! っぽく「とりあえず1.5合!」。そのあとにゆっくりと、飲み物やサラダやキムチやお肉を頼めばいい。

お値打ち「かねしろミックス」。ごはん1.5合にぴったりすぎて、ここから進めないほどちょうどいい。

 お肉もちょびっとでいい。「かねしろミックス」はカルビ、ロース、ハラミ、タン各3枚で1,400円というお手頃価格。胃弱女を含む2名ならこれで十分だ。

 前半戦。ごはんが炊き上がるまでのひととき(30分ほど)は、スープを飲んだり、サンチュのサラダを食べたりしてゆっくりと過ごそう。肉も炭も出てくるが、私は焼きません。焼きたい方はどうぞ焼いてください。はい、私はまだ焼きません。……なんという大人の女!

サンチュのサラダ。肉は巻かない。サラダで食べる。

 こういう状況で急かしすぎると「ごはんが蒸らしきってないうちに出てきてしまう」というケースがある。それは由々しき事態なのであまり急かすことはしないが、こちらのセラミック土鍋は蒸らし時間が短くても大丈夫だという。最初は疑っていたけれど、実際に食べてみて蒸らしきれていないということはなかった。素晴らしき、セラミック土鍋! そして店主、白飯派への理解ありすぎ!!

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2014.09.11(木)
文・撮影=北條芽以