LOVE:坂内さんのパスタ
坂内正宏シェフのパスタが、とにかく好きなんです!

神楽坂|ディリット

 珍しくパスタが食べたい! パスタは、なぜか海外に行くと異様に食べたくなる。イタリアは行ったことがなく、どちらかというと、「(日本みたいに)おいしいパスタが食べられない~」という状況に置かれた状況で食べたくなる。ないものねだりですね。というわけで、非パスタ圏への旅が続いたら、すっかりパスタ食べたい脳になってしまった。

「からすみのパスタ」。からすみはおろさずにスライスしているので、まったりとした旨みを味わえる。

 パスタ欲を満たす店というと、以前は幡ヶ谷にあった「ディリット」に行っていた。その前、ディリットの坂内正宏シェフは「カッフェ アロマティカ」にもいらして、そこも好きだった。つまり、坂内さんのパスタが大好きなのだ!

 で、自宅が幡ヶ谷から離れてしまって、うかうかしていたら「ディリット」はいつのまにやら神楽坂に移転。出不精が炸裂していたのだが、「パスタ食べたい」→「ディリットなら行ってみたい」という友人のありがたい誘いに乗っかって、ついに初・神楽坂「ディリット」へ。

 幡ヶ谷では傍目にも心配になるほど、パスタを打ちまくっていたシェフ。手打ちの種類が異様に多くて、やはりメニューを見ると食べたくなって注文してしまうから、またシェフはパスタを打ちまくらなければならないという、またありがたい循環。

 しかし、今回のお店は9,000円のおまかせコース1本。パスタも2品組み込まれているからうれしい。

鮎がえだまめときゅうりの上を遊び泳ぐような冷前菜。

 シェフは、あまりお店の人の記憶に残らない私のことを覚えていてくれ、坊主頭は変わらず、かわいらしいマダムは健在。もうひとりソムリエの方と3人きりで、4テーブル(来訪日のフォーメーション)。すごくエレガントなリストランテに生まれ変わっていたが、テーブルに小さなかわいい花が飾られているのはそのままだなぁ、などと感慨にふける。

もうひとつの前菜「フォワグラマンゴー」。シンプルなフォワグラのソテーに、フレッシュマンゴーを絡めながらいただく。

 そして、コースがスタート。パスタ、パスタと思っていたが、泳ぎだしそうな鮎のフリットのサラダ、フォワグラマンゴーの豪華な前菜に興奮! 豪華なだけじゃなく、鮎、宮崎マンゴーと、季節感があるのがうれしいですね。前菜として太刀魚の焼いたものも登場。食事の前にウコンをどっさり飲んだので、白ワインをオーダー。

2014.07.23(水)
文・撮影=北條芽以