LOVE:Tボーン定食
わさび醤油で食べるTボーン、そしてごはん

銀座|吉平

 雑誌をパラパラとめくっていて、「これは行かねば!」と思うお店を見つけた。なにしろ、イタリアライクなTボーンステーキと一緒にごはんが出てくるのだという。

 迷わずお誘いしたのは、チーム「カルビとごはんと烏龍茶」。その名の通り、焼き肉を食べに行って、カルビどころか、最初のキムチの時点でごはんが欲しいと考えている焼き肉チームだ。「まずはビール!」チームもいいけれど、こちらのチームは心ひとつにお肉とごはんを食べられるのが心地いい。しかも、このお店は銀座のステーキハウスだけあって少々高い。その組み合わせには投資します! というガッツも貴重だ。

がっつり熟成を効かせたTボーンステーキ。1kgくらいだろうか。

 メニューは黒板。コースの中のお肉を選ぶシステムだ。熊本のあか牛、いわて短角和牛、「サシ」系の黒毛和牛も数種類ある。さらに熟成肉もあり、カウンター越しに肉が見えるのも楽しみのひとつだ。

 3名なら、と、おすすめされた2人前の熟成Tボーン(いちばん高いぜ!)と、おすすめだという宮崎県都萬牛のイチボを注文。さっそくわいわい言ったおかげで、熱意に押されたサービスの方がごはんのコンロに着火!

牛タンの前菜。トリュフやオリーブのペーストでいただくご馳走。

 ここからはコースで、前菜に牛タン。焼き肉屋さんと同じですね。冷たい前菜なのでごはんを欲して大暴れすることもなく、おいしくいただきました。えびのサラダとグリーンサラダもしっかり食べ、胃のコンディションも整える。やはり、最初に野菜を食べておかないとろくに消化ができないお年ごろなのだ……。

その後に食べる肉の量を考えたらもっと食べたいくらい!

 さて!「お肉が焼けそうですから、ごはんをよそいましょうね~」とサービスのお姉さん。「お肉の最初のひと口からごはんを食べたいのです」と切に訴えた甲斐がありました!

 Tボーンはさすがの迫力である。今日は茨城県の黒毛和牛だそう。黒毛和牛を熟成させて出しているところはあまりないけれど、今日は熟成56日とのことで楽しみだ。

 ご存じのとおり、Tボーンは両サイドにヒレとサーロインがくっついた、一度で二度おいしい部分。「これが2人分!?」という量がやってきた。なんという迫力!

 しかも、こちらはごはんと一緒に食べることが前提なので、食べやすく切られているのもうれしいではないか。もっとサシが残っているのかなぁと思っていたが、熟成肉らしくムチッとした仕上がりが見て取れる。

2016.03.24(木)
文・撮影=北條芽以