カリッとトーストしたパンに具がぴっちり

 私もイメトレだけを数年続けている“妄想サンドウィッチ屋オーナー”だけに、ついついサンドウィッチにはうるさくなりがち。しかし、こちらのサンドウィッチは未来のライバルをうならせるに足りるものであった。

考えてみればアボカドとまぐろの相性は旧知の事実。バランス感覚がいい!

 パンは三軒茶屋の人気店「濱田家」のもの。ちゃんとトースターで温めているので、皮がパリッというかカリッとするくらいしっかりしている。白い部分はもちもち系でたっぷりの具に負けない味の存在感。

「アボカド」は、ほかにねぎとろとねぎの小口切りが入っているのだが、決して和風サンドという安直なものではない。アボカドサラダとして完結していて、ガーリック風味のバターが全体をつなぐという高等技術!

「ツナ」には大葉となすのピューレを合わせたりと、組み合わせが斬新なのにトリッキーではなく、こういうのもかわいい女の子たちが試作してはあーだこーだと高めていったかと思うと萌えます。

いろんなコが混ざり合って、多すぎず少なすぎない、楽しいポテトフライ。

 ポテトフライはクルクルだったりまっすぐだったりのじゃがいもだけでなく、ときどきさつまいもとやまいもにも出くわす楽しいもので、特にさつまいもはおやつのようでおいしかった。オレンジジュースも美味だったし、言うことなし!

 また、サンドウィッチは「サンド」であることも大切。ただ「挟む」だけでなく、ちゃんと一回「サンド」をして欲しいと常々思っているのだが、こちらのはちゃんと「サンド」されていて、パンときちんと合体している。これまた素敵ポイントだ。

 ちなみに、ここは自家製サングリアが充実、夜も23:00までやっている。どうやらかわいい女の子たちはお酒好き? あとでネットで調べてみたら2階のようなロフトのような部分があり、そっちは人工芝に赤チェッククロスのローテーブルで、いっそうのピクニック気分が味わえるらしい。10名から予約でこのエリアが貸し切れるとのことなので、サングリア片手に「夜のピクニック」気分で飲み会を開くのもいいかもしれません。

ピクニック・ア・ゴー! ゴー!
所在地 東京都世田谷区太子堂1-12-29ダイアパレス三軒茶屋1階
電話番号 03-5486-7800

北條芽以(ほうじょう めい)
神奈川県鎌倉市生まれ。情報誌編集者を経てフリーライター、料理本の編纂を行う。好きなのは炭水化物(特にごはん)とお肉の組み合わせ。お酒はあまり飲めない。「左手にごはん茶碗を!」

Column

北條芽以のLOVEレストラン

美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!

2014.07.09(水)
文・撮影=北條芽以