R&Bシンガーと同時に役者デビューも
――帰国後、プロデューサーのJin Nakamura氏に見出され、デビューに向けて動き出しますよね?
帰国したときに、改めて自分が好きなものがハッキリしたんです。だから、結局高校には行きませんでした。僕の行動力だけでなく、親の協力だったり、中学からレッスンを受けているスクールの方の協力もあって、18歳のときにデビューすることが決まったんです。
――とはいえ、デビュー直後には映画『悲しいボーイフレンド』で役者としてもデビューされます。R&Bシンガーとしてデビューしながら、演技することに戸惑いはなかったのでしょうか?
『悲しいボーイフレンド』はデビュー前にお話をいただいて、撮影したんです。そのときは、正直「え、演技?」と思いましたけれど、さすがにイヤと言えませんし、エンディングが自分の曲とはいえ、初めての演技が映画で、キスシーンまであって……(笑)。あの頃は「自分がこうありたい」という意志が先行し過ぎていて、他のものも試してみるという柔軟性みたいなものがなかったかもしれませんね。でも、そういう段階を重ねてきたからこそ、今の芝居好きな自分があるといえるんですよね。
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2014.06.20(金)
文=くれい響
撮影=鈴木七絵
ヘア&メイク=武部千里