星野リゾートの温泉旅館「界 秋保」のある秋保(あきう)温泉は、名取川の渓谷に沿って広がるのどかな温泉郷。仙台の中心地から車で約30分の距離にあり、気軽に行けるやすらぎの地として県内外から多くの人が訪れます。後篇では宿で楽しむ朝食から、チェックアウト後にぜひ訪れたい立ち寄りスポットをご紹介します。
政宗公が好んだ「芋の子汁」で朝食を
「界 秋保」の朝食は、郷土の味をちりばめた和食膳。政宗公も好んだという芋の子汁は、里芋や根菜がたっぷりと入った具沢山の味噌汁で、ホッとする味わい。地元の老舗豆腐店から届く吟醸豆腐には、大名醤油(だし醤油)、オリーブオイル、塩竃の藻塩をお好みで。陶板で焼いた三角揚げの香ばしさもたまりません。
食後は、トラベルライブラリーで一服したり、もう一度大浴場に行って秋保の湯をとことん堪能しても。チェックアウトは12時なので、気持ちに余裕を持って残りの滞在時間を過ごせます。
地元の名品を集めたショップでおみやげ探し
楽しい時間はあっという間。後ろ髪を引かれつつ、チェックアウトの前に立ち寄りたいのが、ロビーの一角にあるショップ。客室のアートピースを手がけた、海馬ガラス工房による仙台ガラスのグラスや小物、仙台の陶芸家によるカップ&ソーサーといった手仕事アイテムや、朝食でいただいた大名醤油や藻塩、銘菓ゆべしなどのフード類まで、質のよいものを少しずつ取り揃えています。
旅先の買い物は一期一会。ピンときたら迷わず手に入れるのが正解です。大切な方へ、あるいは自分自身へのおみやげを旅の思い出とともに持ち帰りましょう。
2024.12.08(日)
文=伊藤由起
写真=志水 隆、伊藤由起
写真協力=界