この記事の連載
- 木原瑠生インタビュー #1
- 木原瑠生インタビュー #2
●コロナ禍において、ファンのみなさんにとって、どんな存在でいられるのか?
――そして、20年に「魔進戦隊キラメイジャー」の射水為朝(いみず・ためとも)/ キラメイイエロー役に抜擢されます。憧れのヒーローを演じることになるオーディションの思い出は?
今思い返すと、当時の僕はヒーローはあくまでも憧れの存在であり、役者として、若手俳優の登竜門として知られるヒーローを演じるという気持ちは、あまりなかったんです。
でも、オーディションを受ける前のタイミングでやった「番町ボーイズ」の舞台をきっかけに、「役者として、もう少し頑張らなきゃいけない」という意志が強まったんです。
さらに、どこか吹っ切れたこともあり、オーディションの一次・二次・三次と、すべてモノマネをしたんです。『トイストーリー』のウッディや『レミーのおいしいレストラン』の主人公のモノマネをやっていたとき、隣でずっと笑ってくれていたのが、後にキラメイブルーになる水石亜飛夢でした。ちょっと運命を感じましたね。
――その後、為朝(為くん)を演じるにあたって心がけたことは?
キラメイジャーの第30話に「冷静だけど、情熱があるのが為朝」というセリフがあるのですが、その情熱の部分は僕の憧れの存在である「ウルトラマンダイナ」のアスカ・シンを意識して演じました。
その後コロナ禍となり、元々予定されていたり、例年やっていたイベントができなくなり、かなりショックだったんですよね。そんななか、撮影に関しては途中から再開でき、そこに全力を注ぎました。
――そんななか、番組を通じて、応援してくれる視聴者の存在はどのようなものだったのでしょうか?
「キラメイジャー」のテーマは「輝いて生きる」だったので、どれだけみんなに煌めきを届けられるかみたいなものが大きかったんです。
だからこそ、ファンのみなさんにとって、自分たちがどんな存在でいられるか? ということは、かなり考えましたし、ファンの子たちが書いてくれた手紙や絵が手元に届いていたので、そこで応援してもらえることの有難さを改めて実感しました。
だから、最後の最後にGロッソ(東京ドームシティ内の劇場)で有観客公演をでできたときは感無量でした。
~次回は主演を務める舞台「ROCK MUSICAL BLEACH」~Arrancar the Beginning~についても語っていただきます~
木原瑠生(きはら・るい)
1998年9月15日生まれ。東京都生まれ。16年より活動を開始し、舞台やミュージカルなどで活躍。20年放送の特撮テレビドラマ「魔進戦隊キラメイジャー」で射水為朝(いみず・ためとも)/ キラメイイエロー役に抜擢され、注目を浴びる。23年からはミュージカル『刀剣乱舞』シリーズで、へし切長谷部役を演じるほか、歌手としても活動している。
「ROCK MUSICAL BLEACH」~Arrancar the Beginning~
死神から力を託されたことで“死神代行”となった主人公・黒崎一護(木原瑠生)が熾烈な戦いを繰り広げる。05年の初演から、“ロックと剣劇“をコンセプトにシリーズ化され、2.5次元ミュージカルの先駆け的な存在として圧倒的な人気を誇った「ROCK MUSICAL BLEACH」。8年ぶりに再始動する本作では、原作ファンからの人気も高い「破面(アランカル)篇」を舞台化。二部作で描くなか、「Arrancar the Beginning」はその前編となる。
https://www.rmbleach.com/
2024年5月12日(日)~26日(日)
東京都 天王洲 銀河劇場
2024年5月31日(金)~6月2日(日)
大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
Column
厳選「いい男」大図鑑
映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。
2024.04.26(金)
文=くれい 響
撮影=今井知佑