◆小夏 ココナッツ カモミール
ここで登場するのが、ペアリングの「エルダーフラワーと小夏のドリンク」。高知県「白木果樹園」の小夏の果汁と皮、エルダーフラワーのシロップを合わせ、小夏の清々しさと苦みが、やさしい甘さ、フローラルな香りと心地よく混じり合います。
ドリンクを楽しんでいるところに登場する3皿目は、初夏へと向かう気分も盛り上がる香り豊かな組み合わせ。
ジャスミンティーのブランマンジェの上に、フレッシュな高知県「白木果樹園」の小夏の果肉と皮、ライチ、ココナッツのソルベをのせ、スパイスや小夏の皮が香るシロップをかけてテーブルへ。目の前で小夏の皮をすりおろしてかけ、ミルクフォームをのせれば、さわやかな香りがふわりと広がります。
「ココナッツ×小夏、柑橘×ライチは大好きな組み合わせ。それを両方合わせました」と話す、江藤さん。小夏の清々しさとココナッツのまろやかさを、シロップとブランマンジェのオリエンタルな香りが包み、馥郁としたハーモニーを醸し出します。
◆コセーチャドラーダ ガーデン
続いて、エクアドル産チョコレート「コセーチャドラーダ」を主役にしたデザートを。「そのチョコレートの特徴であるチェリーやドライフルーツを思わせる味わい、花やヘーゼルナッツのような香りに合わせて構成しました」と、江藤さん。
軽やかでほろ苦いチョコレートのチュイールと、ベリーやルバーブ、ライムなどが香るオリジナルフレーバーティー「ガーデン」のムース、コセーチャドラータのなめらかなクリームのようなソースが出合い、力強くも華やかな香りが押し寄せます。中に潜ませたフランヴボワーズのコンフィチュールと、散りばめられたフレッシュなフランボワーズと、削りかけたローストヘーゼルナッツがアクセント。
ふくよかなデザートの余韻に浸りながら、バニラや柑橘系のフルーツ、バニラが香る、「パルフェタムール」のアイスティーを。
2024.04.23(火)
文=瀬戸理恵子
写真=鈴木七絵