休耕地を活用した田んぼで栽培された、有機JAS玄米が原料
◆【岩手県】ファーメンステーション「奥州サボン プレミアム」
現在、日本の耕作放棄地や休耕地は全体の1/3と言われています。この現状を変えるため、ラボがある岩手県奥州市の休耕田を活用して栽培した無農薬・無化学肥料の有機JAS玄米を原料に、さまざまな化粧品原料や製品・雑貨などを企画・開発しているファーメンステーション。
玄米を独自の技術で発酵・蒸留した「オーガニックライス・エタノール」を使ったボディスプレーのほか、エタノールを製造する際に出る発酵粕「米もろみ粕」も有効活用。化粧品原料のほか、鶏や牛の飼料として地域の農家さんに提供、その家畜のフンは畑や田んぼの肥料になり、その畑で野菜が育つ……といった、人にも地球にもやさしい循環システムが構築されています。
また、「米もろみ粕」を外部機関で調べたところ、セラミドやアミノ酸に加え、抗酸化作用、抗老化作用、ヒアルロン酸保持効果などが期待できる成分が含まれていたことから、年代を問わず、みんなで使える石けんを作ろうと「奥州サボン」シリーズが誕生したのだとか。
この「プレミアム」は、米もろみ粕をろ過せずにそのまま使用。米ヌカ、ホホバ、ツバキなどの植物オイルをバランスよく配合し、より“しっとり、もっちり”肌の実現を目指しました。良質な成分が壊れにくい「コールドプロセス製法」で、熱をかけずじっくり熟成をさせた石けんは泡立ちがよく、洗いあがりは何度もお肌を触りたくなるしっとり感で、お米本来のほんのり甘い香りが特徴です。
パッケージには、極力ごみを出さないよう再利用できる布袋を採用。地域に良い循環が派生するようにとの想いから、布袋の縫製は奥州市内にある福祉施設に依頼しています。
「ファーメンステーションの製品を使い続けることで、地域や環境にやさしい健やかな循環が生まれ、日々の選択が環境配慮へのプラスになるアクションにつながります。私たちの商品を通じて、そういった共感が生まれたら嬉しいです」(ファーメンステーション担当者)
ファーメンステーション
問い合わせ https://fermenstation.co.jp/contact/
https://fermenstation.co.jp/
●教えてくれた人
新井ミホさん
2012年にナチュラル&オーガニックライフ専門のPR会社「株式会社LA CARPE」を設立。オーガニックコスメ&フード、マクロビオティック、薬膳、フレグランスブランド、クリニック等のブランディングやPRコンサルティング業務に携わる。
https://lacarpe.jp/
2024.04.13(土)
文=河西みのり
撮影=釜谷洋史