この記事の連載
「自分だけ心地いい」から、「環境や社会にとっても、心地いい」を考える人が増えてきました。サステナブルなフードやホテルを選ぶように、コスメにおいても、地球の未来を想い、循環させる仕組みづくりを追求した「サステナブルコスメ」を選びたいものです。
そこで、ナチュラル&オーガニックライフ専門のPR会社「ラキャルプ」の代表で、「サステナブルコスメアワード」の審査員でもある新井ミホさんに、ここ数年、日本でも急増しているというサステナブルコスメの中から、選りすぐりのものを教えていただきました。
使う度にその土地や生産者とつながれる、豊かな使い心地のコスメ、ぜひ注目してみてください。第3回は近畿篇です。
» #01【滋賀県】美しいびわ湖石けん全身シャンプー&美しいびわ湖ヘアリンス
» #02【京都府】フラワーエッセンシャルローション
» #03【奈良県】hinoki bath salt
琵琶湖を守る「石けん運動」を受け継ぐ優しいシャンプー
◆【滋賀県】JINEN「美しいびわ湖石けん全身シャンプー&美しいびわ湖ヘアリンス」
日本最大の湖であり、絶景スポットとしても知られる琵琶湖。美しい琵琶湖を守るため、滋賀県では約45年前から合成洗剤の使用をやめ、石けんを使おうという「石けん運動」が続けられています。
滋賀県でオーガニックヘアサロンを運営するJINENが、このバトンを受け継ぎ次の世代に渡すものとして開発したのが、環境を汚さない完全無添加の「美しいびわ湖石けん全身シャンプー」と「美しいびわ湖ヘアリンス」です。
ベースとなっているのは、硬度12の超軟水である滋賀・岩間山の地下深層水「岩深水」。髪の乾燥・広がりなどを防ぐことができると同時に、一般的な石けんシャンプーと比べると、泡立ちがよく、石けんカスも出にくいのだとか。
シャンプーは、天然ラベンダー油、オレンジ果皮油、ローズマリー油など自然由来の天然成分にこだわって配合。“全身シャンプー”の名前の通り、洗顔やボディソープ、ハンドソープとしても使える1本4役をこなす便利なアイテムです。大人から子どもまで、安心して使えるシンプル設計も魅力。汚れはしっかり落としながらも、保湿効果もあるので、肌のかゆみやかさつきを防ぐことができます。
一方、クエン酸を加えたリンスは、全身シャンプーで髪を洗った後のきしみ感を軽減し、ダメージヘアもしっとりとツヤのある髪に導きます。
売上の一部は琵琶湖環境保全活動に寄付されています。代表の井本敏洋さんは「自社製品を開発した理由は、人や地球に優しい製品を作るだけでなく、自動的に売上が寄付される仕組みを作ることで、誰もが気軽にチャリティーに参加できるようにしたかった」と言います。
さらに全身美容やインナービューティ商品の開発にも取り組んでいるとのこと。今後の展開にも注目です。
JINEN
問い合わせ eiburu@me.com
https://www.eiburubiyoushitsu-jiji.com/biwako_sekken/
2024.04.19(金)
文=河西みのり
撮影=釜谷洋史