この記事の連載
- 倉 悠貴インタビュー【前篇】
- 倉 悠貴インタビュー【後篇】
今年2023年は2本の主演作を含む、5本の出演映画が公開されるなど、デビューから4年目にして破竹の勢いを見せる俳優・倉 悠貴。
今泉力哉監督作などで、圧倒的な存在感を放つ注目の若手演技派の魅力に迫る<前篇>。
●1/4ページのスナップ写真がスカウトの目に
――幼い頃の夢は何でしたか?
小・中学校のときは、野球をちょっとだけやっていたんですけど、プロになるほどの実力がないことに早めに気づきましたね。それからは特に大きな夢はなくて、あまり裕福な家庭ではなかったこともあって、「早めに就職して、結婚して、普通に家族ができたらいいな」と思っていました。それで、公務員になるのが賢明かなと。
――その後、雑誌「MEN'S NON-NO」で読者モデルをされたのを機に、18年に現在の事務所(ソニー・ミュージックアーティスツ)スカウトされます。
高校ぐらいから服に興味があったので、学校に行きつつ、アメリカ村の古着屋でバイトをしていたんです。それでアメ村あたりを歩いていたら、「MEN'S NON-NO」の編集部の人が「スナップ(写真)、撮らせてくれませんか?」と声をかけてきて……。
1/4ページぐらいの小さいスナップだったんですが、その雑誌を見たマネージャーさんが、わざわざ大阪まで来てくれてスカウトされました。
――スカウトされたときの率直な気持ちは?
「絶対アヤしい話だし、これはダマされているな!」と思いました(笑)。親に相談しても、「そんなこと、ありえへんからやめとき!」と言われましたし。
でも、「東京までの交通費出してあげるから、1度事務所に遊びに来なよ」という言葉に、まんまと釣られ、「東京行けるのか!」みたいな気持ちになりまして。東京で何度も面接みたいなものを繰り返した末に、事務所に入った感じです。
2023.10.13(金)
文=くれい響
撮影=釜谷洋史
ヘア&メイク=NOBUKIYO
スタイリスト=カワセ 136