その佇まいから目が離せない、ラ・ロシェールのグラス

 1475年にフランス東部で設立されたガラスメーカー、La Rochere(ラ・ロシェール)のハンドメイドのグラスです。一番左は、1830年代に作られたガラス器を忠実に復刻したRomantiqueシリーズ。ショパンがジョルジュ・サンドに贈ったものと同じだと言われています。そんなドラマティックなグラスで飲めば、いつものお酒も一層味わい深くなりそうです。

「昔はよくお酒を飲んでいたので、ワイングラスばかり買っていました。重ねられるタイプの手頃なグラスからバカラまで。でもその中でも、こちらのグラスは特別です。素敵だなと思っていたところ、8年くらい前に行ったファミリーセールで驚く程お手頃になっていたんです。これは運命の出会いだと思って急いで手に取ったら、お店のスタッフに“やりましたね”と微笑まれました。今はもう日本では手に入りにくいので、あのときに出会えて良かったです」

 最後は、こちらも長い歴史を持つ京都発の暮らしの小物です。

2023.01.29(日)
文=松山あれい
撮影=平松市聖