暮らしの達人が日頃愛用している道具や家具をじっくりと拝見する連載「暮らしのMY BEST」。
ご登場いただいた方の目を通して選ばれたものたちが、快適な暮らしにどう役立っているのか、その魅力をひもときます。もの選びの参考にぜひ!
お気に入りに囲まれた幸せな空間
◆CASE06 谷山真季さん(インテリアスタイリスト)
今回は、メディアに登場する部屋のコーディネートから展示会のスタイリングまで幅広く手がける、インテリアスタイリストの谷山真季さんのご自宅へ。
玄関のドアを開けると、優しい香りに包まれた、明るく心地良い空間が出迎えてくれました。
「視覚から情報を取り入れるタイプみたいで、目から入ってくる情報で気持ちが左右されやすいんです。なので、好きなものに囲まれた家に帰ってくると、それだけでホッとします。
家の中にはお気に入りのものを集めたコーナーをいくつか作ってあるので、疲れたときはそこを眺めていますね。じんわりと幸せな気持ちがこみ上げてきて、それだけで癒やされるんです」
「部分として切り出したときの個々の佇まいも良いし、全体の一部として溶け込むこともできる、そういった懐の深いものが好きです。一生ものの家具を選ぶようになってから、暮らしがシンプルになりました。
家具や小物は、色合いや素材感を意識して選びます。実は、素材フェチなんです。アルミやステンレス、ガラス、コンクリートにプラスチック、なんでこんなに好きなんだろうって思うんですけど、仕事柄、日ごろからよく見て触れているからか、好きなんですよね(笑)。異素材の組み合わせにも惹かれます」
木、ガラス、石、布、プラスチック。谷山さんの部屋では、多様な素材が喧嘩することなく、ひとつの空間で調和しています。厳選された7点の愛用品と、その背景を教えていただくことで、その秘訣が見えてくるかもしれません。
2022.07.26(火)
文=松山あれい
撮影=平松市聖