通常のフライドチキンも試しました

フライドチキンは「The Fried Chicken Dinner」というセットで7.95ドルから。コールスローサラダなどもつく

 もちろん、挟まっていないフライドチキンも見逃さない。アメリカ南部家庭料理らしく、やっぱりザクザクの衣に包まった骨太の味わいだ。アメリカ人たちがフライドチキン目当てに集結しているのがよくわかる、オーソドックスで完成度の高いフライドチキン。

 そして、注目したいのがつけ合わせ。ゆで卵の黄身をマヨっぽいソースであえつつ、白身に盛りつけたもので、これも名物らしい。単品だとダースで注文できるあたりアメリカっぽいったらない。確かに、ひとつでは足りない後引く卵であった。

 ノースキャロライナ出身だという女性店主ともお会いし、言葉の壁はあれどもしっかりと握手! 何度も通っていろいろ食べてみたい、ハワイ大学に留学してバイトしたいくらい楽しい場所。フライドチキンをたしなむ程度の人でも、かわいくて居心地のいいカフェとして非常におすすめの店(ただし、混んでいる)。聞けば静岡にワッフルの店を出したらしいので、行ってみたいような、ホノルルの雰囲気を胸に秘めておきたいような……。

 というわけで、ハワイに行ったはずがアメリカ南部料理に開眼するという謎の展開になってしまったが、世界の揚げ鶏料理の視野が広がった2店でした。

キス・マイ・グリッツ
住所 1035 University Avenue at Puck's Alley behind the Varsity Bar, Honolulu
電話番号 808-348-0626

北條芽以(ほうじょう めい)
神奈川県鎌倉市生まれ。情報誌編集者を経てフリーライター、料理本の編纂を行う。好きなのは炭水化物(特にごはん)とお肉の組み合わせ。お酒はあまり飲めない。「左手にごはん茶碗を!」

Column

北條芽以のLOVEレストラン

美味なるLOVEなひと皿を求めてレストランに通う日々。
著者が偏愛する、この季節、このお店のLOVEはいったい何? あなたの次のレストラン選びに参考になること間違いなし!

2013.11.27(水)