雪たちが抱えるような「淋しさ」の“吉川流”乗り越え方

――原作がある作品の実写化に出演する際、いつも「なるべく嘘をつかない」ことを意識しているんですか?

 はい、気をつけています。というのも、私自身もアニメが大好きなんです。だから好きな作品の実写化が告知されると、「どうなるの? どうなるの!?」と気が気ではないほうで(笑)。だからこそ、自分が演じるときには徹底的に原作を読んで、そのキャラクターのことを知って、少しでもその役に近づけられるようにと意識します。

 でも、あくまでもその上で、実写化だからこそ自分らしさを入れてもいいのかな、とも思っているんです。嘘をつかないこと、なるべく寄せること、作品を理解することの3つをいつも大切にしています。

――好きだからこそ、深めていく作業をより大事にしているんですね。

 なるべく見ている方に「ちゃんとこの子はわかっているな」と思っていただけるように。実写にしかない良さが伝わったらいいな、と思って演じています。

――雪をはじめ、出てくる女性たちはそれぞれにコンプレックスや悩み、淋しい気持ちを抱えています。吉川さん自身もそういう感情に苛まれたとき、どういう手段で乗り越えていますか?

 私の場合は友達に話します。私のことを私より知っているんじゃないか、と思うぐらいの友達がいるんです。その子に相談するのが一番ですかね。あとは「ま、いっか!」と思えるまで好きなことをするか、のどちらか(笑)。

 いろいろな方法があると思うんですけど、自分だけのリラックス方法を知っておくのが良いと思うんです。

 例えば、温泉に入る、音楽を聴く、人と会う、とか。ひとつでもリラックス方法を知っていると淋しさは意外とまぎれるものだと思いますし、自分を癒すことができますよね。

――吉川さんは、切り替えがお上手なんですね。

 私自身も悩んだときがありました。あまり友達を作らないというか、作れないようなタイプなんです。だから周りと比べちゃうと「なんか淋しいな」というときもあって。でも「自分のしたいことしよう」と思ってからはあえて比べないようにしています。強い意思を持っているのも大事なのかな、と。

――SNSなどを開くと、ついつい隣の芝生が青く見えてしまうといいますか。

 そうですよね。もしもSNSを見てそう思ってしまうなら、「SNS、いったん断食!」みたいな感じでやめちゃえばいいし、人と会ってなんかマイナスな気持ちになるなら、その人と会わなければいい。「自分は自分」と思っていればいいんじゃないかな、と思うんです。……SNS断食、私はできないタイプなんですけど(笑)。

2022.04.19(火)
文=赤山恭子
撮影=平松市聖