運が良ければクジラスイムも!

 ところで、そもそも沖永良部島へ訪れた目的は、クジラスイム。ここでは地球最大の生物、クジラと一緒に海の中で泳げるのです。

 この数年、奄美大島や徳之島、沖縄本島などでもクジラスイムが体験できるようですが、この島ではクジラスイムがスタートして12年。オペレートしているのは1軒のみなので、他のボートとの連携はできないけれど、その分、経験値がモノを言うはず。

 そう期待していたのですが、やはりクジラは野生の生き物。こちらの願うようには動いてくれません。

 それでもガイドさんはがんばってくれたので、ブリーチングやブローを船上でウォッチングできました。

 憧れのクジラスイムの夢は、この先も続きます。

 また今回、沖永良部島で滞在したのは、ビジネスホテルの料金でリゾート気分が味わえる「ログインタラソ」。使い勝手が考えられたコンパクトな造りで、居住性は上々でした。

 実はこちら、東日本大震災の仮設住宅建設に携わった人々と、台風の常襲地帯の沖永良部島の人々とが手を組んだプロジェクト。宿泊するコテージは、東北で使われていた仮設住宅を移設したものです。

 ちなみにオーシャンビューのコテージでは、冬のオンシーズンには運が良ければクジラが見られるとか。バスタブ付きの客室タイプもあります。

 こちら、宿泊施設のみならず、レストランや美容室を併設した複合施設。鹿児島の地鶏を使ったハンバーガーが人気の「スナフキンズバーガーカフェ」や、洋風居酒屋の「えらぶきっちんTERU」など、おしゃれなスポットも。

 ほとんど予習せずに訪れた沖永良部島。思えば、この島のおもな観光地へ行っていない!? まだまだ深掘りできそうな、ポテンシャルを秘めた島です。

沖永良部島

●アクセス 各都市から那覇空港へ。那覇から空路約1時間。または鹿児島空港からは1日3便あり、所要時間1時間10分
●おすすめステイ先 ログインタラソ
https://www.yuilog.info/

【取材協力】

おきのえらぶ島観光協会
http://www.okinoerabujima.info/

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2022.04.09(土)
文・撮影=古関千恵子