#244 Okinoerabu-jima
沖永良部島(鹿児島県)
鹿児島市から南へ約552キロメートル、奄美諸島の南西部に位置する沖永良部島。周囲約55.8キロメートルの隆起サンゴの島です。
沖永良部島は、実は、大学の探検部や洞窟好きの羨望の地。歩いている地面の下に大鍾乳洞群が迷路のように走っています。その数200とも、300とも言われ、東洋一の鍾乳洞の昇竜洞も、この島に!
沖永良部島は、琉球石灰岩と基盤岩(硬い堆積岩のチャート)のいわば二層構造。琉球石灰岩は雨をザルのように通過させても、基盤岩は水を通さず、溜まってしまう。それが高地から海へと流れていく“地下河川”となり、水の浸食作用で流れやすい形に洞窟ができた、というわけ。
これまでメキシコのグランセノーテやフィリピンのプエルトプリンセサ、南大東島の星野洞など、意外と鍾乳洞は見てきていたので、最初は正直、観光気分というか、あまり期待はしていませんでした。
それが、洞窟から出てきた後は、もう「感動!」を連呼。冒険野郎たちを夢中にさせるだけあります。圧倒的な非日常です!
ガイドしてくれたのは「沖永良部島ケイビング協会」の大當健一郎(だいとうけんいちろう)さん。約10.5キロの大山水鏡洞の一部、初心者でも入れる「リムストーンケイブ」に連れていっていただきました。
2022.03.26(土)
文・撮影=古関千恵子