アウトドアのお供にハーブを!
暮らしの中にアウトドアを取り入れたり、野草を身近に楽しんだりする簡単な方法としては、ハーブも有効です。虫がつきにくく、消毒もいらないハーブは、初心者でも育てやすい植物。もちろん、自宅で育てられない場合でも、スーパーやホームセンターなどで手軽に手に入ります。
「料理で使うときまで、グラスに水を入れてハーブを飾っておけば、おうちでキャンプ気分が味わえますし、キャンプなどの本格的なアウトドアには、ミントやローズマリーなどの生のハーブを持ち込むのもおすすめです」
ハーブ類は、密閉できるジップ付き保存用袋などに、湿らせたキッチンペーパーを入れて持ち運ぶと長持ちします。キャンプのセッティングが終わったら、メスティンやマグに入れて飾るだけでワンランク上のキャンプ空間に。
「最終的には料理に使えますし、ミントはビールやワインに入れてもおいしくいただけます。あとは枕元にハーブを置くのも気持ちいいですよ。イチオシは、ローズゼラニウム。ゼラニウムにはさまざまな種類があるのですが、ローズゼラニウムはその名のごとくバラのような香りがします。
天然のバラのオイルは、希少で高価ですが、その甘い香りを手軽に楽しめるのがポイントです。葉を手のひらでポンと叩いて、注いだビールに浮かべたり、スパークリングワインに入れて飲むと、上質なカクテルになりますよ」
いかがでしたか? 身近で楽しむアウトドア。どの野草にも名前があり、それを知ると自然がくっきり見えてきて、親しみがわいてきます。
まずは大きな分類だけ覚える、通称名で覚える、四季を代表する4つを覚える。この3点のポイントを意識して、少しずつ知っている野草を増やしていくと、外遊びが楽しくなること請け合いですね。
佐藤俊輔(さとう しゅんすけ)
フラワーデザイナー。大手百貨店退社後、花の世界へ。2014年モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。'17年「女性自身」(光文社)、’19年日本最大級の花材通販「はなどんやアソシエ」にて季節のアレンジメントを連載。’20年から、CREA WEBにて「Playful Flower Life!」連載中。
●写真をお借りしたのは……
神代植物公園(じんだいしょくぶつこうえん)
この秋、開園60周年を迎えた調布市にある植物公園。約4,800種類、10万本・株の樹木が植えられている。園内は、ばら園やつつじ園をはじめ、植物の種類ごとに30ブロックに分けられており、景色を眺めながら植物の知識を得ることができる。
所在地 東京都調布市深大寺元町5-31-10
電話番号 042-483-2300
開園時間 9:30~17:00(本園の最終入園は16:00)
定休日 月曜(祝日の場合はその翌日)、年末年始
https://www.tokyo-park.or.jp/jindai/
※入園は事前予約制。詳しくは神代植物公園ホームページをご確認ください。
2021.10.16(土)
文=大嶋律子(Giraffe)
撮影=榎本麻美
写真提供=神代植物公園