旅情たっぷりの景観に地元食材を詰め込んだ朝食
そんな舟屋、滞在することができます!
現在、16軒の舟屋に泊まることができ、そのほとんどが1棟丸貸しスタイル。なかでも女性におすすめなのが、一人旅でも歓迎してくれる「舟屋の宿 あうら」です。
1階にカフェと、海に面したテラス(昭和の漁具が置かれています)。
2階に対岸の舟屋を望むベッドルーム&リビング、バスルームなど。清潔かつ天井が低い舟屋にあって天井が高いのがポイントです。
東向きなので、ぜひ早起きを。対岸の山の稜線から太陽が顔を出し、あたり一面金色に。
漁に出ていく漁船が引き波をたてて目の前を横切ります。旅情たっぷり。
そして、地元食材を生かした朝食も美味。伊根漁港で水揚げされたオキギスの焼き物にイカの煮物、極細ながら歯ごたえのあるモズク、お米もぴかぴか輝いています。
伊根町の食のクオリティの高さには、心がむんずと掴まれました。
たまたま散歩途中にふらりと立ち寄った「向井酒造」は創業1754年(宝暦4年)の酒蔵。
天皇に献上したという古代米・赤米を使ったロゼのような日本酒「伊根満開」は、搾りたては赤く、熟成するにつれ徐々にオレンジ色へと変わっていきます。口あたりはベリーのよう。世界一の呼び声高いレストラン「ノーマ」も選んだ日本酒です。
丹後半島はリマン海流と対馬海流が出会い、通年、寒流と暖流がもたらす海の幸に恵まれた地。さらに移住組が増えてきて、米や野菜、乳製品にビールなど、こだわりの食もあるとか。
山が新緑に彩られ、最も美しいという5月に再訪しようと、もくろんでいます。
伊根町
●アクセス 京都から車で約2時間。または京都駅からJR山陰本線の宮津駅へ約110分、路線バスに乗り換え約65分。
●おすすめステイ先
舟屋の宿 あうら
https://funaya-aura.com/
Column
古関千恵子の世界極楽ビーチ百景
一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!
2021.03.27(土)
文・撮影=古関千恵子