京都駅に降り立って、市内のおいしいものを堪能。何度も行った京都おいしいものツアーもいいのですが、次の京都旅では、少し北へ足を延ばして丹後エリアへ。
それは、京都の食文化の原点、おいしさの底力を知る旅になりました。
2回目は、実は農産物も充実の【海の京都】をご紹介しましょう。
» 第1回【森の京都】編
» 第2回【海の京都】編
» 第3回【お土産】編
日本海の豊かな海の幸&山の幸も大充実の【海の京都】
前回は、亀岡市、南丹市、京丹波市、福知山市、綾部市、京都市右京区京北エリアの第1回【森の京都】を紹介しました。
今回は、さらに北上し、【海の京都】。京都では海といったら日本海を指します。
【海の京都】とは、福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市、伊根町、与謝野町といった日本海に近く、豊かな自然を擁する京都府北部エリア。
蟹などをはじめとする海の幸はもちろんのこと、農作物も充実。大陸からの窓口としての古い歴史もあり、さらに旅する魅力にあふれています。
「宮津天橋立 漁師町 ととまーと」で魚介を堪能!
【海の京都】が誇る歴史ある漁師町、宮津。宮津と周辺エリアで獲れた魚介や野菜、加工品の魅力に触れられるスポットとして大人気なのが、「宮津天橋立 漁師町 ととまーと」です。
フリーの飲食スペースをぐるりと囲むようにお店があり、各店舗で買ったものをすぐに食べられます。
たとえば、「Kanemasu 7vn」では半生の「一刻干し」やおにぎりを七輪で焼く香ばしい焼きおにぎりのほか、施設内の「宮魚魚(みやとと)水産」で買ったものを贅沢にその場で焙ってもらうことも。
現在休止中ですが、カフェではソフトクリームやコーヒーも購入できます。
もちろん本格的な魚料理を楽しめるレストランもあります。「レストラン漁連」では、お造りや海鮮丼、フライに煮つけなどなど、近海魚をお好きなスタイルで。
新鮮さは折り紙付き。たとえば写真のサワラは、刺身ではなかなか食べられない魚で、「京鰆」ブランドとして売り出し中です。
扱う魚種はそう多くはないそうですが、地元の物だけを厳選しているのがよくわかります。
ほかにも、「丹後とり貝」「丹後ぐじ」などのブランドも【海の京都】の自慢です。
宮津天橋立 漁師町 ととまーと
所在地 京都府宮津市漁師1775-25
電話番号 0772-25-9006
風光明媚な「伊根の舟屋」を眺める
伊根湾には「舟屋」と呼ばれる独特の建築文化があります。
海と陸の境にあり、1階が船のガレージになっていて、2階が居住や作業スペースになっているのです。かつてはほぼすべての住民が漁業を営んでおり、自宅から直接漁場へ“出勤”。
現在も約230軒の舟屋がありますが、陸側の母屋と併用しており、兼業漁業も増えたために、ここから漁に出かけています。
そんな文化が発達したのも、やはり海がとことん穏やかだから。湾にぽっかり浮かぶ青島には蛭子神社があり、住民の生活や漁業を見守ってくれています。
これらの風景は高台の伊根町観光案内所だけでなく、伊根浦公園や遊覧船から眺めることができます。また、舟屋をリノベーションした宿もあり、つまり海に一番近い場所で眠れる宿というわけ。
目の前で養殖されているカキや名産のブリも食べ逃せません。
伊根町観光案内所
所在地 京都府与謝郡伊根町平田491
電話番号 0772-32-0277
https://www.ine-kankou.jp/
※舟屋では実際に人々が暮らしています。マナーを忘れずに!
2021.03.16(火)
文=CREA編集部
撮影=佐藤 亘