幻の大粒小豆「薦池大納言」を食べてみたい!

 丹波といえば、小豆の名産地としても知られています。丹波の小豆は、高級あんこの貴重な原料として全国の和菓子店などに流通していますが、伊根町の薦池(こもいけ)村はさらに貴重。「薦池大納言」は“幻”の大粒小豆なのです。

100粒あたりの重さで比較すると、

北海道産の大納言 約12g
京都・丹波大納言 約24g
薦池大納言 約38g

 というのですから、いかに大粒かがわかります。そして、炊いても煮崩れがしにくく、ほくほくとおいしい甘みがあるのです。

 そして、なぜ「幻」なのかというと、栽培しているのは薦池村の限られた農家のみ。不思議なことに、薦池大納言をほかのエリアに持って行って植えても、通常のサイズの小豆しかできないのだそうです。

 ちなみに、薦池には鬼伝説があります。吹雪にまかれた庄屋さんが鬼に助けられ、そのお礼に「節分に追い払わない」と約束をしたそう。今でも、薦池村では節分で「鬼は外」の豆まきはしない風習となっています。

 この伝説のある村だからこそ、こんな小豆が育っても不思議ではないのかもしれません。

 そんな「薦池大納言」のぜんざいは、「イタリアンバール ピエーノ」でいただけます。

 ほかにも鮮魚や野菜など、地元産の食材を使ったイタリアンメニューが豊富なので、ぜひお試しを!

イタリアンバール ピエーノ

所在地 京都府与謝郡伊根町字本庄浜111-1
電話番号 0772-33-0513
営業時間 11:00~14:00、ディナーは予約のみ相談

【海の京都】は米どころ! ごはんもお酒も美味

 海の幸、山の幸に恵まれた【海の京都】は、お米もすごいのです。

 丹後産のコシヒカリは、食味評価で何度も特Aを獲得しています。そして、歴史的、文化的な背景もあり、お酒造りが盛ん。特に、伊勢神宮にお酒、つまり御神酒を伝えたのは丹後国とされています。

 丹後生まれの酒米といえば「祝(いわい)」。食の宝庫であることを裏付けるように、水に恵まれたエリアでもあります。

 酒蔵は各町にあり、酒蔵巡りをするのもおすすめです。

 今まで知らなかった、京都の台所を支える北部エリアの魅力。

 次の京都旅行では、おいしくて、少し神秘的な北部エリアをめぐる旅をかなえてみませんか。

 次回は、【森の京都】【海の京都】のお土産編をお届けします!

2021.03.16(火)
文=CREA編集部
撮影=佐藤 亘