ハリウッドデビュー後、オファーが殺到し、さらにキャリアを広げる若手演技派、森崎ウィン。
イケメン・ピアニストから狂人まで、とどまることを知らない快進撃と演技の幅について、自ら語る第2回。
ミャンマーの子供たちに夢を与えたい
――2018年にはミャンマー観光大使に任命されるだけでなく、現地のドラマやCM出演も増えた森崎さんですが、将来的に日本との懸け橋になりたいという想いは?
そういうことを言っていただけることは嬉しいのですが、正直な話、今の僕は、そこまで力量のある人間だと思っていません。
ただ、その期待に応えるために、精一杯頑張りたいと思います。去年は多くの時間、ミャンマーに滞在していましたが、いつか僕を通してミャンマーという国を知ってもらいたいですし、ミャンマーの子供たちに世界に出ることができる夢を与えたいんです。
『クレイジー・リッチ!』をきっかけに、ハリウッドもアジア人にフォーカスを当てた世界レベルの作品を作るようになり、全体的にアジア人役の幅が広くなり、状況も変わってきたので、頑張っていきたいです。
――19年には、ペルーとフランスの血を継ぐイケメン・ピアニストを演じた『蜜蜂と遠雷』に続き、深田晃司監督が演出したドラマ「本気のしるし」に主演。再編集された『本気のしるし 劇場版』も公開されますが、この2作との出会いは、森崎さんをさらに変えたのではないでしょうか。
『蜜蜂と遠雷』は純粋に原作が好きだったのですが、まさか自分が“できないキャラ”を演じることになるとは! とビックリしました。
また、深田さんの現場では、役以前に「俳優とは?」ということを学ばせてもらいました。
また、コロナ禍での「ミニシアター・エイド基金」のイベントにもお誘いいただいたのですが、僕はあまりミニシアターに縁がなかったぶん、まだまだ知らない世界を知ることができ、その中で自分にできることを考えるきっかけを教えていただきました。
2020.09.25(金)
文=くれい響
撮影=平松市聖
ヘアメイク=KEIKO(Sublimation)
スタイリスト=森田晃嘉