目の前で作るシャーベットのプレート

 イートインのメニュー、シャーベットを紹介しましょう。

 「コンフィズリーだけを買うために2階のお店まできてくださるお客様に、何か喜んでいただけるものを、と夏の間だけのつもりでシャーベットをお出しした」と西原シェフ。

 夏が終わっても「食べたい」とのリクエストが多く、通年メニューに。シェフ自ら、目の前で作るシャーベットのプレートは、ぜひオーダーしたい。

 チョコレート好きの西原シェフ自慢の逸品が「ビターチョコレートのシャーベット(冷菓) バレンシアオレンジのマーマレードと共に」

 乳製品を全く使わず、水とショコラと砂糖だけでできたシャーベットは、口に入れた瞬間にすうっと消えます。

 季節で変わる自家製のバレンシアオレンジかネーブルオレンジのほろ苦いマーマレードがお口直し。チョコとオレンジの風味が広がるエレガントなメニューです。

 自家製の米麹を使った「甘酒のシャーベット(冷菓)に暖かい水尾のゆず湯を共に」は、どこか懐かしい味わい。冷たい甘酒は生姜風味で、ほんのり温かいゆず湯が口をリセットしてくれます。

 ソファに座って、ほっこり、ゆったりした時間が過ごせます。

「シャーベットを作ってお出しして、お客様と直接お話できるのがとても楽しい」

 西原シェフは、「資生堂パーラー」やフランス・ミヨネーの本店と神戸の「アラン・シャペル」などで腕を磨き、2001年に自店をオープンしてからも魅力的なお菓子を作り続けてきました。

 「シャペルさんにこれでいいかと、常に問いながらやってきました。30年前の提案を実現した、このクルスティアンを喜んでいただけると思います」。

 「パート・ド・クルスティヤン」を買って、他にない冷菓を味わう。新たな京都の楽しみになりました。

コンフィズリー エスパス・キンゾー

所在地 京都府京都市中京区堺町通錦小路519-2 2階
電話番号 075-212-8022
※地方発送の注文・連絡はファックス 075-241-6313
営業時間 土、日曜 13:00~17:00のみ

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2020.04.12(日)
文・写真=そおだよおこ