■星のやグーグァン(前篇)
国内のみならず海外に至るまで、さまざまなロケーションに魅力的な施設を展開する星野リゾート。その星野リゾートが、今、特に力を入れているのが「ウェルネス」です。
この連載では、バラエティに富んだアクティビティ、そしてオーガニックな食事などが楽しめる、ヘルスコンシャスなステイを各地からご紹介します。
亜熱帯の雄大な自然に抱かれる、温泉リゾート
![風と水を感じる「星のやグーグァン」で叶えたい、癒やしの旅。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/-/img_c7724569cc844bd26daa20525e1e5340146093.jpg)
原色の看板が並び、路地をバイクが行き交う台中の街中を抜け、のどかな田園風景へ。
やがて、大甲渓(だいこうけい)と呼ばれる大きな川沿いに、タイヤル族伝統の文様を描いたカラフルな吊り橋や建物が次々と現れる。
![ダイナミックな景観が広がるグーグァンは、湯量豊富な温泉地。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/5/-/img_f59f930f945e6daf9720c12839b6a700112126.jpg)
台湾第2の都市である台中から車で約1時間半。日本からもそう遠くはない谷關(グーグァン)は、台湾中央山脈に抱かれた自然豊かな温泉地だ。
滾々と湧き出る豊かな名湯は、ここに暮らすタイヤル族によって1907年に発見されたという。
![ゲストルームは全49室。そのほとんどが、2フロアからなるメゾネットタイプ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/7/-/img_272b4992e98b86b5d1beea0300d57c73120156.jpg)
以来、人々に愛され続けているこの地に、2019年6月に誕生したのが、今回の温泉逗留の拠点となる「星のやグーグァン」。
バリ島に続いて「星のや」の海外進出2軒目となるラグジュアリーリゾートだ。
![風が心地よく吹く竹林のアプローチを抜けると、モダンな建物が。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/c/-/img_3cf9c2b45a259d46496459364fd88f7d122869.jpg)
温泉街を見下ろす山の中腹にたたずむ姿は、グーグァンの新しいランドマーク。
モダンな外観やアートを飾るエントランスは、ノスタルジックなグーグァンの風情とはギャップがあって、それがより斬新さを感じさせる。
![「星のやグーグァン」のシンボルは、渓谷の湧き水が流れるウォーターガーデン。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/2/-/img_e225dfe79464e67dae036bea1cc1191c169381.jpg)
エントランスから客室までは、ぜひ、ウォーターガーデンと呼ばれる中庭を通って。
湧き水を生かして設計されたこの庭は、いつでも心地よい水音が響く場所。木漏れ日の温もりや、せせらぎの音、みずみずしい花の香り……。
五感で感じる亜熱帯の自然に、心身がみるみる潤っていくのが分かる。
![客室は全5タイプ。スタンダードタイプでも75㎡と広々。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/6/-/img_568ba6f7b888f28939c9af11e6bf29da69796.jpg)
客室に入れば、その感動はひとしおに。天井の高さまで張られた一面のガラス窓の向こうには雄大な山並みが広がり、まるで天空に浮く部屋のよう。
時間とともに移り変わる景色をぼんやりと眺めたり、ただまどろんだり。ここでは、ただ時間を過ごすことが最高の贅沢になりそうだ。
![「月見台」と呼ばれるスペースは、ごろんと横になって絶景を楽しむ特等席。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/c/-/img_0c885b79dee458451ec90e0491e62ee738740.jpg)
ほとんどの客室は広々としたメゾネットタイプ。
リビングと寝室、温泉と湯上がり処と2フロアに分かれているから、友人との旅も、ほどよくプライバシー感を保つことができるはず。温泉逗留の環境はパーフェクトだ。
2020.04.25(土)
文=芹澤和美
撮影=釜谷洋史