台湾だからこそおいしくなる、特別な日本料理

 料理がおいしい台湾だからこそ期待も高まるのが、ディナーの時間。台湾料理のアラカルトから日本料理の会席コースまで選択肢は充実しているけれど、ここではあえて、日本の会席料理にトライしてみたい。

 台湾の食材と会席の技法とのコラボレーションは、「星のやグーグァン」だからこそ楽しめる食体験だ。

 台湾近海で獲れる魚のお造りは、日本のものに負けないほどおいしい。

 地元で養殖するチョウザメや、山で採れる山伏茸(やまぶしだけ)、キヌアなどの台湾食材も、みごとに日本料理に仕上げられている。

 有田焼や九谷焼、備前焼、織部焼の名品と合わせた盛り付けにも、目が奪われる。

 なにはともあれ、台湾グルメ! というのなら、台湾料理のアラカルトメニューを。

 豚の角煮をご飯に盛り付けた焢肉飯(コンローハン)や、豚の角煮をマントウに挟んだ刈包(グアパオ)は、間違いなく本場の味。

 チキンと薬膳を一緒に煮込んだスープも、温泉でリセットされた全身にじわじわと滋養をゆきわたらせる。

 夕食を終えた後にウォーターガーデンを散策すれば、昼とは違った幻想的な風景を見ることができるだろう。

 迎えるのは、きらめく星空とカエルや虫の鳴き声。周辺には建物が少なく、晴れた日は満天の星を仰ぐことができるはず。

 夜はこの静寂に身をゆだねて、ゆっくりと眠りにつきたい。

星のやグーグァン

所在地 台湾台中市和平区博愛里東關路一段温泉巷16号
電話番号 0570-073-066(星のや総合予約)
https://hoshinoya.com/

芹澤和美 (せりざわ かずみ)

アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.journalhouse.co.jp/

Column

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2020.04.25(土)
文=芹澤和美
撮影=釜谷洋史