独自の教育理論で教育現場のさまざまな難問に立ち向かう教師の奮闘を描き、数々の賞を総なめにした伝説のTVドラマ「鈴木先生」が映画化。個性的な2-Aの生徒のなかでも、大人びた存在である岬役を演じている西井幸人、17歳。今回はオーディション秘話から衝撃のデビュー作『告白』の裏話、2012年の活動について振り返る。

母と姉の勧めから、小6でオーディションに合格

――小学校入学前から、よく街中でスカウトされていたそうですが、その頃から芸能界に興味はあったんですか?

 僕の地元は埼玉の春日部なんですが、なぜか浅草や大宮に出かけるたびにスカウトされていたんですよ。でも、その頃は新幹線の名前を覚えることとかが楽しくて(笑)、芸能界にはあまり興味がなかったんです。スカウトされても「なんか知らない人に声をかけられるなー」と思っていましたし、テレビに出ているような人は「生まれつき決まっている人だ」と思っていましたし。

――それから2008年に「第5回D-BOYSオーディション」を受けるまでには、どういう心境の変化が?

 小学3、4年生になると、バラエティ番組のロケなどを見かけ、なんか面白そうだなとか思ったり、他人と違うことをやってみたいと思うようになったんです。それで、母から「自分で電車の乗継ぎができるぐらいの年齢になったら、オーディションを受けてもいい」と言われていたので、小6のときに「D-BOYSオーディション」を受けたんです。応募するのでなく、審査会場に直接行くオーディションだったこともあり、突然当日「今日行こう!」って、母と姉に連れていかれました。僕はなんの心の準備もできてなかったのに(笑)。

<次のページ> 映画デビュー作となった『告白』裏話とその影響力

2012.12.21(金)
text:Hibiki Kurei
photographs:Nanae Suzuki
hair&make-up:fringe