はたして看板ネコに出会えるか

「突然すみません、わたし娘さんの友人の梅津と申しますが、こちらにネコちゃんがいると聞きまして……」

 と、友人のお父様らしき方に聞いてみた。

「いるよいるよ。クーちゃん、帳場にいるよ」

クーちゃん(4歳/メス) いた!
段ボールにしっぽりin

 代々お店に看板ネコがいるという磯辺満商店。
 拾って来たり、里親募集中のネコを家族に迎え入れたりで、早数十年。
 クーちゃんも、4年前にもらい手を探していた子だそう。

 お隣の筑摩書房の社員も、よくクーちゃんに会いに立ち寄るのだとか。

 朝夕は店内をうろうろしているというクーちゃんも、昼間は段ボールの箱から動かない。

「ベッドを買ってあげても、いつもあの箱に入っちゃうんだよ」

 と、2代目店主の磯辺 巌さん。

 ちなみに、店名にある「磯辺 満」さんは、創業者で巌さんのお父様のお名前です。

微動だにしない……
周りで人がいくら動いても、クーちゃんは動かない

 写真のバリエーションが撮れないので、抱っこしてもらった。

3代目店主・滋さんのお嫁さん、園美さんとパチリ

 問屋さんだけに、店内にはおもちゃがぎっしり。

ニコちゃんボール、12個で900円。安い!
あ、ファービーだ。懐かしい

 磯辺満商店は、基本的に業者さんや小売業向けのお店だけれど、一般の人も利用可能。
 イベントの景品などを買いに来る人も多いそう。

 ネコのいるおもちゃ問屋、楽しいよ♪

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【クーちゃんがいるお店】
磯辺満商店

住所 東京都台東区蔵前2-4-7
勤務時間 いつもいる

梅津有希子 (うめつ ゆきこ)
編集者・ライター。1976年北海道生まれ。ヤマハ勤務の後、FMラジオ局、編集プロダクションなどを経て、2005年に独立。女性誌や単行本、webを中心に、ペット、料理、美容など幅広いジャンルで活動中。「CREA cat」「CREA Dog」を毎号担当するほか、別冊マーガレットの『青空エール』(集英社/河原和音)の監修も務める。著書に『吾輩は看板猫である』『吾輩は看板猫である 東京下町篇』(文藝春秋)、『We are ブサかわねこ』(角川書店)、『終電ごはん』(幻冬舎)がある。
公式サイト:umetsuyukiko.com Twitter:@y_umetsu

Column

梅津有希子の商店街ネコ探訪

大人気のネコフォトブック『吾輩は看板猫である』、そしてその第2弾の『吾輩は看板猫である 東京下町篇』の著者、梅津有希子さんが、看板猫を探して、今度は商店街を巡ります。

2012.11.23(金)