前回のあらすじ~
 文藝春秋の広告部員・S藤さんから、「幡ヶ谷の八百屋に黒ネコがいる」との情報を入手したネコハンター梅津有希子。さっそく幡ヶ谷に向かうと、なんと連載はじまって以来の「行ったらすぐ会えた」という展開に。すっかり気をよくした有希子はその「ネコ運」をたよりに、近所をブラブラ歩いてみることに。しばらく行くと、「看板猫かくあるべき」というベストポジションに佇むネコが、あらわれて……。

なんというど真ん中……!
「不動のセンター」とはこのことか
そろりそろりと近づいてみる
「あんた誰?」

 す、すみません。
 商店街のネコを探してうろちょろしている者です。
 偶然目の前にネコさまが見えたもので……。

「ふーん……」

 キジ柄なので、名前はキジ(オス/12歳)。
 大抵いつも、お店にいるそう。

おかあさんとパチリ

 もと捨てネコだったというキジ。
 店の前で3日間なき続けていた子ネコを、ごはんで徐々に慣れさせ、ふぢや米店の看板猫となった。

あっ

 店主の松嶋京子さんに話を聞いていたら、サササーッと出て行ってしまった。

ちょっとどこ行くの

 なんでも、この道の向こうに松嶋さんの妹さんが住んでおり、そこでもかわいがってもらっているそうで。
 こうしてちょいちょい遊びに行くんだそうな。

「そうそう、お隣の美容室に看板犬がいるのよ」と松嶋さん。

あ! ほんとだ!

「bambéela」の看板犬、パメラくん。
 イケメンですね。

<次のページ> 帰り道、写欲を刺激するネコに遭遇

2012.10.26(金)