ジビエにアフタヌーンティーまで
食の楽しみは尽きない

 「星のや軽井沢」の宿泊は基本的に2泊から。

 一般的に、旅館は朝夕食付きであることが多いため、連泊するとなると食事に飽きてしまうが、ここではその心配は無用。宿泊と食事を分けた料金体系となっているし、レストランの選択肢は豊富だ。

 メインダイニングは「日本料理 嘉助」。

 窓の外一面に棚田を望む川床をイメージして作られた空間は、階段状の席になっていて、和食のダイニングらしからぬユニークな雰囲気。掘りごたつになっているから、リラックスして食事ができる。

 山川に恵まれた土地の食材を生かした料理は、見た目の大胆さや美しさにまず感動する。口にすると、細部にこだわりが隠れていて、ふたたび歓声をあげてしまうだろう。

 なかでも驚かされたのが、近隣の佐久市で養殖されている鯉を使った料理だ。鯉は大の苦手の私が恐る恐る食べてみると、その美味しさにびっくり。まったく臭みがなく、むしろ淡泊だし、なによりコリコリとした食感がたまらない。

 本格的なフレンチとワインを楽しむなら、隣接する「星野リゾート 軽井沢ホテルブレストンコート」のメインダイニング、「ユカワタン」へ。

 フォークを入れるのが惜しいほど美しく盛られた料理には、四季折々の軽井沢の自然がみごとに表れている。

 冬の楽しみはジビエ。猟師の技術とシェフの腕で生み出される一品を楽しみに、遠方からはるばるここを訪れる人も多い。

 地元の食材を大切に使っているから、鯉料理も得意だ。ここでも恐る恐る鯉の料理を食べたところ、日本料理とはまた違ったおいしさで、再び驚かされてしまった。

 フレンチというとワインがつきものだけれど、お酒が苦手な人には、ノンアルコールカクテルのペアリングを。ソムリエが料理に合わせて選ぶから、ワインと同じように楽しめる。

 料理に季節感を大切にしているのは、アフタヌーンティーでも同じこと。

 「星野リゾート 軽井沢ホテルブレストンコート」のラウンジには、「森のアフタヌーンティー・冬」が登場。アンチョビソースで食べる温野菜やシャルキュトリーなど、温かな料理が盛り込まれている。

 パンの代わりにマドレーヌで挟んだサンドイッチやミニサイズのバーガーやクレープなど、見た目もユニークかつ可愛らしいものばかり。食べるのがもったいないな、と思いながらも次々とお腹に収まる内容は、ランチにもぴったりだ。

 木立から差し込む光を感じながら、寒い季節の温かなランチタイムを過ごしたい。

星のや軽井沢

所在地 長野県軽井沢町星野
電話番号 0570-073-066(星のや総合予約)
https://hoshinoya.com/


ピッキオ

所在地 長野県軽井沢町星野
電話番号 0267-45-7777
https://picchio.co.jp/


ケラ池スケートリンク
(軽井沢星野エリア)

所在地 長野県軽井沢町星野
電話番号 0267-45-7777
http://www.hoshino-area.jp/archives/area/skate/


軽井沢ホテルブレストンコート

所在地 長野県軽井沢町星野
電話番号 0267-46-6200
https://www.blestoncourt.com/

芹澤和美 (せりざわ かずみ)

アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.journalhouse.co.jp/

Column

ウェルネスを極める 星野リゾートの旅

星野リゾートが今、特に力を入れているのが「ウェルネスな旅」。バラエティに富んだアクティビティ、そしてオーガニックな食事などが楽しめる、ヘルスコンシャスなステイを各地からご紹介します。

2018.12.30(日)
文=芹澤和美
撮影=鈴木七絵