NHK連続テレビ小説「わろてんか」のお笑い芸人・キース役で注目された大野拓朗。大学のミスターコンテスト出身、正統派イケメンである彼が、三枚目路線にハマる理由を語ってくれた。
大学の思い出づくりがきっかけ
――2010年、ホリプロ創業50周年記念事業として開催された「キャンパスター H50」でグランプリを受賞されますが、その前に「ミスター立教」コンテストに参加された経緯を教えてください。
大学1年生のときに、「ミスター立教」コンテストを主催している広告研究会の方にスカウトされたんですが、そういうところに出るのは恥ずかしかったので、お断りさせていただいていたんです。それで2年生になったときにも、同じ方にスカウトされて、とにかくその方の熱い想いを感じたので、大学の思い出づくりとして出させてもらったんです。当時はプロスポーツ選手のメディカルトレーナーを目指して、理学療法士の免許を取ろうと思っていました。芸能の世界はまったくの未知の世界でした。
――そんななか、芸能界に進もうと思われた理由は、グランプリ受賞がきっかけですか?
コンテストでは各大学のミスターと一般公募の学生を集めた合宿があって、そこで演技レッスンがあったんです。それがめちゃくちゃ楽しくて! だから、グランプリをいただく以前のオーディションの段階で、もっともっといい芝居がしたい、できれば俳優のお仕事ができたらいいなと思っていました。そして、有名になって、昔からの夢である、絶滅危惧種などの動物を保護する活動ができたら嬉しいなって。
――そして、映画『インシテミル~7日間のデス・ゲーム~』で俳優デビューされますが、初めての現場の印象は?
デビューして1カ月での撮影だったので、大先輩の中で何もできなかった自分がふがいなくて、悔しい思いをいっぱいした現場でした。それからは現場で学びながら、ひとつのお芝居を観るにあたっても、第三者の視点で、細かいところまで観るように勉強しました。でも、3年間ぐらいは苦労しました。
2018.03.23(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘