再結成という「夢の続き」

CHEMISTRY。川畑要が垢抜けていくほど寂しさを感じる。ぶら下げサングラス復活希望。

 そもそも私は「再結成」という展開が大好きである。今回のように二人組なら、なおさらその過程を妄想するだけで鼻血が出そうなほど萌える!

 最近だとCHEMISTRYが再結成を果たしたが、「川畑からメールを送り、堂珍から返事が返ってきたのが1週間後だった」というエピソードを知った時、私は返事を待つ間の川畑のドキドキを勝手に我が身に置き替え、その場でもんどり打った。

椎名慶治は、解散後もソロとして活躍を続けてきた。最新シングルは2017年11月にリリースされた「凹凸」。“でこぼこ”ではなく“おうとつ”と読む。

 二人組の再結成は恋と似ている。

 お互いプライドもあるだろうし、断られた時の気まずさを想像すると、「なあ、もう一度一緒にやらねぇ?」と声をかける方はかなり気合いがいると思うのだ。

 SURFACEの場合は当然「20周年」という節目がきっかけになったとは思うが、「節目に復活しようと前々から決めていたわけじゃなく、本当に磁石のように引き合う力が強くなったのが今で」などというシビレるコメントを出された日にゃ!

 そのS(椎名)とN(永谷)から出される磁力、期待しないわけにはいかないッ。

椎名慶治オフィシャルブログのタイトルは「いつも何か考えてます。」。再結成についてもよく考えたのであろう。

 そういえば「それじゃあバイバイ」でも、ラストは「また明日ネ」で締められていたものなあ。二人の「明日」、つまり再始動の日は5月27日。2カ月先である。なんとも中途半端な時期に記事を書いてしまった……。

 それこそ「なにしてんの?」と言われそうだが(汗)、彼らに限らず、ユニットの再結成は、ひたすらノスタルジーに浸るだけでも楽しいが、改めて「組むことによって出る魅力」や見逃していた活動を見直すチャンスがいただけた感じで本当にありがたい。

 動きださなきゃ、何も始まらない。いやー、確かに!

田中 稲(たなか いね)
大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。現在は「関西ウォーカー」で“Kansai Walkerで振り返る! 00年代の関西”連載中。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)。
●オフィステイクオー http://www.take-o.net/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2018.03.29(木)
文=田中 稲
写真=文藝春秋