日曜19時半! 昭和のチビッ子は「世界名作劇場」で育った!

ありがとう! ありがとう! ある日ふと流れてきた「日本アニメーション50周年」のニュース。「フランダースの犬」「母をたずねて三千里」「あらいぐまラスカル」「赤毛のアン」など、「世界名作劇場」のキャラが笑顔で踊っており、「うおぉ!」と思わず立ち上がってしまった。チビッ子のとき本当にお世話になった。50代も半ばを過ぎた今も、くたびれたときは
「疲れたよ、パトラッシュ……」
という「フランダースの犬」オマージュのセリフが出るし、考えるときは、
「そうさのう」
という「赤毛のアン」のマシュウの口ぐせが出る。私の感性は、日曜19時半の、あの枠に育てていただいたと言っても過言ではなーい!
主題歌や思い出のシーンが一気に押し寄せてきて、脳内を、時速200キロくらいの速度でグルグル回る。思い出の走馬灯に酔う。ゴフッ。
これは祝わねば! 神作品&主題歌をプレイバック。この記事、長くなりそうだぜ……。
「フランダースの犬」とルーベンスの絵

私の初泣きアニメは「フランダースの犬」。今思い返しても、真面目に働いても報われない、好きな女の子の父親から盗っ人扱いされる、死んでから冤罪が晴れるという、とんでもなく重い内容だった。
オープニング「よあけのみち」の冒頭の「♪ランランラーン ランランラーン」のあとの言葉(オランダ語?)が正しく聞き取れず「じんげんじんげん・うぃんだす・ぷれしゃす!」とテキトーな呪文のように歌い続けて約50年。記事を書くために調べたら「ズィンゲン ズィンゲン クライネ ヴィンダース(Zingen Zingen Kleine Vlinders)」、「小さな蝶よ歌え」という意味だそうだ。可憐。
ネロが死ぬ間際に見ることができた、ルーベンスの「キリスト降架」が気になっている方も多いだろう。貼っておきます。パトラッシュ、ごらん、ルーベンスの絵だよ……。

2025.07.14(月)
文=田中 稲