怒涛の2017年を一気に振り返ってみる
さよなら2017年。そしていらっしゃい、2018年。
2016年はSMAP解散やらセンテンススプリングやらアッポーペンやら恋ダンスやら、とにかく凄まじい年だったが、いやはや2017年もなかなか激しかった。
個人的に、エンタメ・ブームネタだけを軽く走馬灯してみただけで以下の通りである。
アカデミー賞作品賞で『ラ・ラ・ランド』と発表されてからの、スタッフ全員が右往左往の末の『ムーンライト』受賞に仰天し、藤井四段を応援し、プレミアムフライデーに乗り遅れ、ことあるごとに「35億」とドヤ顔をし、「あなたのことはそれほど」で東出君の俳優人生が思わぬ方向に拡大したことを確信し、「カルテット」で男女共同生活に憧れ、インスタの「彼女とデートなう。に使っていいよ」ハッシュタグにイライラし、『うんこ漢字ドリル』の大ヒットに「この手があったか!」と目から鱗が落ち、数々の不倫報道に北新地に女を作って大騒ぎになった亡き父を思い出し、安室ちゃんの引退宣言にひいぃと叫び、「72時間ホンネテレビ」で元SMAP3人の体力気力に感動し、「陸王」の竹内涼真君の足の長さに仰天し、流行語大賞が「忖度」ってどうなのかとツッコみ、松居一代さんのリアルサスペンス劇場から離婚勝利宣言に「なにがどうしてそうなった」と混乱し……。
べったら漬けレベルの薄さで振り返ってもこれだけあるのだから、政治に詳しい方、スポーツに詳しい方などは、遠い目になるのではないだろうか。
2018年はきっともっと凄まじくなる。天皇陛下のご皇位退位日を2019年4月30日とすると閣議決定され、「平成ラストの一年」を狙った暴れん坊がガンガン出てくることは軽く想定できるではないか。この先日本は、いや、地球はどうなるんだろうか、と思ってしまう。
2017.12.29(金)
文=田中 稲
写真=文藝春秋