未来をイメージした
ハイエンドな個性派ロッジ

捕らえたサイを食べるライオンの家族。彼らは空腹のときしか狩りをしないのだそう。サファリでは、そんな自然の摂理を目の当たりにする。

 ゲームドライブの楽しみといえば、ビッグファイブと呼ばれる大型動物(ライオン、ヒョウ、サイ、象、バッファロー)と出会うこと。これらは、南アフリカの紙幣にもデザインされている。

 ビッグファイブとの遭遇率が高いことで知られているのが、川に挟まれた低高原地帯に位置するサビ・サンド私営動物保護区だ。

サビ・サンドにあるロッジのなかで最も高級かつユニークな「サビサビ・アースロッジ」。

 敷地内には、コンセプトが異なる4つのロッジがある。なかでも最もハイエンドなクラスが、「サビサビ・アースロッジ」だ。

 一見、どこにあるのか気づかないほど自然に溶け込んでいるヴィラは、半地下に入口がある。部屋の中に入れば、土を練りこんだ壁や自然の木をそのまま使ったインテリアがあしらわれ、ナチュラルかつモダンな雰囲気。

近未来をイメージした独特のインテリア。

 このロッジのコンセプトは、未来とサファリの融合。大自然の中にこっそり造られた隠れ家のようでありながら、スタイリッシュなインテリアが大胆に多用されている。独特なのだが、ラグジュアリーだし機能面での快適さも文句なし。

ワインセラーにずらりと並ぶのは南アフリカ産ワイン。人数によっては、ここで食事をすることもできる。

 メイン棟には、ワインセラーも併設されている。私たちはラッキーなことに、ある日のディナーを、このなかでいただくことができた。ブッシュのどまんなかで、南アフリカ産ワインに囲まれつつコース料理に舌鼓を打てるとは! 都会の5ツ星ホテルのダイニングとはまた違った優雅な時間を満喫した。

ヴィラの中は、アースカラーで統一されすっきりとした雰囲気。
バスタブとダブルシンクのあるバスルーム。ここだけでも6畳ほどのスペース。

 食後は、レンジャーが各ゲストをヴィラまで見送ってくれる。歩いて1、2分なのだが、野生動物が暮らす環境にあることから、夜間の安全を考えてのこと。早朝から始まるゲームドライブに出発するときも、日の出前で辺りが暗いため、レンジャーが迎えに来てくれる。

 安心してブッシュのなかで過ごせるのも、こうした気配りがあるからこそなのだ。

Sabi Sabi Earth Lodge
(サビサビ・アースロッジ)

所在地 Sabi Sabi Private Game Reserve, Sabi Sand Wildtuin, 1350
電話番号 013-735-5261
http://www.sabisabi.com/

2017.11.25(土)
文・撮影=芹澤和美