知る人ぞ知る美食の国、マレーシア。この連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。

横浜にマレーシア空間がやってくる

 今年もやります! 「マレーシアごはん祭り2017」。9月2日(土)・3日(日)の日程で、会場は横浜の「象の鼻テラス」。食事や雑貨販売、食文化トークなどを通してマレーシアをたっぷり楽しめる2日間です。

昨年の様子。民族衣装やバティック布を会場内に飾り、現地の雰囲気を体験してもらった。会場は横浜の海辺にあるので、お弁当をテイクアウトして外でごはん、というのもおすすめ。

 2016年にも開催したこのお祭り、2回めとなる今年は、関東の有名マレーシア料理店とロティの店、計6店舗のシェフたちが勢ぞろいし、全部で約20種の料理とドリンクを提供。どれもマレーシアでよく食べられている本場の味ばかりです。

 ……とはいっても、日本ではまだあまりなじみのないマレーシア料理。食べたことがないという人も多いのでは? そこで今回は、マレーシア初心者のあなたのために、お祭りで食べてほしい料理を紹介します。

マレーシアを代表する味は、この3つ

 はじめてマレーシア料理を食べるなら、「チキンライス」「ナシレマッ」「バクテー」。この3つの料理がおすすめ。

「チキンライス」は、しっとり食感のゆで鶏に、鶏スープで炊いたジューシーごはんのコンビ。

 「チキンライス」「バクテー」と聞くと、お隣の国シンガポールの料理としてご存じの方も多いかもしれませんが、マレーシアでもひじょうにポピュラーな食事。また「ナシレマッ」は、毎日食べる人がいても不思議ではないほどの国民食です。どれも辛すぎたり、スパイスが強烈だったりということもないため、初めて食べる人も安心。

「ナシレマッ」は、ココナッツミルクで炊いた香り高いご飯に、サンバルという唐辛子ソースを混ぜて食べる。

 じつはこの3つの料理には共通点があります。それは、ご飯にこだわりがある、ということ。鶏スープで炊いたご飯、ココナッツミルクで炊いたご飯、そしてバクテーも現地では白飯に合わせて食べます。

「バクテー」は漢方スープで、豚肉をじっくり煮込んだスタミナ料理。滋味深いスープがうまい。

 マレーシア人の日々の食事は、米が主食。日本食とも共通する米料理こそが、マレーシアの味の基本なのです。

2017.08.20(日)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)