現場での松坂桃李、菅田将暉を
目の当たりにして感じたこと

――事務所(トップコート)の先輩である松坂桃李さん、菅田将暉さんの演技を目の当たりにして感じたことはありますか?

 作品に対する姿勢といいますか、役作りとしてお二人が作り出した空気感が、そのまま映画に表れているんです。たとえば、松坂さん演じるジンさんと菅田さん演じるヒデさんがケンカするシーンがあるんですが、そこでの心境の変化みたいな繊細な部分を撮影以外のところでも作られていました。喋らないときは、まったく喋らないとか、そこがスゴいと思いました。あと、菅田さんはグリーンボーイズのリーダーとして、一体感を出すため、休憩中にいろんなことを僕たちにフッてくださったんです。しりとりやろうとか、歌を歌おうとか。そうやって、僕らの緊張を解いてくれました。そういった現場での姿勢も、とても勉強になりました。

――今月24日には、劇中のグループ名「グリーンボーイズ」としてCDデビューもされますが、心境はいかがですか?

 小さい頃からGReeeeNさんのファンだったので、自分がカバーできるなんて、もうこれこそ奇跡だと思いました。でも、CDデビューに関しては、まだ実感がないですし、想像もできないですね。どうなるんだろう……? さっき初めて映画の舞台挨拶に登壇してみて、「映画に出るってこういうことなんだ」と実感したぐらいなので、だんだん分かってくるんだろうと思います。

――『キセキ』に出演したことで、ほかに学んだことがあれば、教えてください。

 去年の6月の撮影では、演技のことで精一杯だったのですが、後々いろんな作品の現場を経験させていただくなかで、『キセキ』のときに学んで、吸収したものがとても役に立っているんです。そういう意味で、いろんな学ぶべきものが落ちていた現場だったと思うので、できることなら、もう一度戻りたいぐらい(笑)。僕の土台になっている作品だと思います。

2017.01.20(金)
文=くれい響
撮影=釜谷洋史
ヘアメイク=清水深優
スタイリスト=伊藤省吾(sitor)