憧れは、役に憑依できるような俳優

――後々の現場というのは、印刷会社の営業役を演じたドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」や映画『兄に愛されすぎて困ってます』(17年夏公開予定)のことですよね。

 初めての連続ドラマだった「地味にスゴイ!」はベテランの方が多い現場で、限られた時間の中、何をどう学んでいくか? ということが課題でした。そして、いろんなところにアンテナを張って、吸収したいなと。『兄こま』の現場は、GENERATIONS(from EXILE TRIBE)の片寄(涼太)くんのような自分と違うフィールドの方と共演できたことや、同年代のキャストの方が多く、切磋琢磨しているところもあって、とても刺激になりました。

――それでは、将来のヴィジョンがあれば、教えてください。

 感情が溢れ出るような役を演じてみたいですし、役に思い切り入ってみたい。憑依してみたいですね。そういった俳優さんに憧れます。

杉野遥亮(すぎの・ようすけ)
1995年9月18日生まれ。千葉県出身。15年、第12回「FINEBOYS専属モデルオーディション」グランプリを受賞。モデルとして活動する一方、『キセキ ーあの日のソビトー』で映画デビュー。現在、ドラマ「嘘の戦争」(フジテレビ系)、「感情8号線」(フジテレビTWO)に出演中。映画『兄に愛されすぎて困ってます』(17年夏公開予定)も待機中。

『キセキ ―あの日のソビト―』
厳格な父の反対を押し切り、音楽の道に進んだジン(松坂桃李)は、歯科医を目指す弟のヒデ(菅田将暉)たちに音楽の才能があることに気付き、彼らに自分の夢を託す。歯科医を目指しつつ音楽も諦めたくない兄弟は、顔を出さないCDデビューを画策する。
(C)2017「キセキ ―あの日のソビト―」製作委員会
2017年1月28日(土)より全国公開
http://kiseki-movie.com/

くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2017.01.20(金)
文=くれい響
撮影=釜谷洋史
ヘアメイク=清水深優
スタイリスト=伊藤省吾(sitor)