モデルの仕事も、
映像の仕事も、繋がっている

――とはいえ、それまで演技経験もモデル経験も一切ないんですよね。

 はい。その後、演技レッスンを受けさせてもらったんですが、たくさん映画やドラマを観ていたわけでもないので、とにかく難しかったです。「表情を作れば、何とかできるかも?」と軽く思っていたのが間違い。気持ちの作り方に苦戦しましたが、だんだん楽しくなってきました。モデルとしては毎月撮影を重ねていくことで、ポーズを自分なりに学んでいく感じです。表情について、だんだん周りの方から褒めていただけるようになり、モデルのお仕事も映像のお仕事も繋がっていることに気付きました。

――aiko さんの「プラマイ」PV出演の後、いきなり『キセキ ―あの日のソビト―』の主要キャストの一人に選ばれたわけですが、いかがでしたか?

 もうドキドキしました。「待ってください! それってどういうことですか?」という感じでした。もちろん嬉しさもありましたけれど、映画の現場は初めてだったので、怖さもありました。でも、撮影に入る前に、歌のボイストレーニングがあり、そのときに横浜(流星)くんや成田(凌)くんと会うことができたので、そこでかなり助けられました。もちろん、松坂(桃李)さん、菅田(将暉)さんも優しく接してくださいましたし、監督がとにかく優しい方なんです。だから、兼重(淳)監督が作り出してくださる空気感で、自然に心も打ちとけていったと思います。最初の映画が兼重監督で本当に良かったです!

――GReeeeNのメンバーであるソウさんを演じるため、ご本人に会う機会はありましたか?

 お会いする機会はなかったのですが、メンバーの方がレコーディングしている映像を見せていただき、そこでソウさんのキャラや立ち位置みたいなものを見つけていきました。そして、ソウさんに実際にお会いした監督のお話から感じたものを加えていきました。

2017.01.20(金)
文=くれい響
撮影=釜谷洋史
ヘアメイク=清水深優
スタイリスト=伊藤省吾(sitor)