「遠藤利三郎商店」の姉妹店なので、
ワインのセレクトは間違いなし

 そして、欲張ってもう一品。メインにも〆の料理にもなるのは、葡萄の葉でお米入りハンバーグを包み込んだ「サルマーレ」。

サルマーレ 2,500円。さすが、ワインの国。葡萄の葉のほのかな酸味がお肉の味わいに深みを与えています。

 ブドウの葉を使ったお料理といえば、レバノン料理、イスラエル料理で、フェタチーズを包んだ物をいただいたことがありました。

 でもこちらは女性ならメインにもなるボリュームです。熱々のところにサワークリームを添えて。

ワイン通の友人を案内して唸らせてみたい。初めて味わう珍しいモルドバワインあれこれ。

 「マルツィショール」は、押上、神泉に店舗を構える、あの「遠藤利三郎商店」の姉妹店。ということで、ワインのセレクトは間違いありません!

 カベルネ・ソーヴィニョン、リースリングなど国際品種はもちろん、フェテアスカ系の土着品種などバラエティ豊かに約30種のモルドバワインが勢ぞろい。

 この日はグラスでいただける物を、片端から(笑)。

グラスワイン 800円~。

 モルドバワインは自然のテロワールに忠実な造りで、ほとんど農薬を使っていないそうです。全長250キロメートル、世界一長い地下トンネル熟成庫の見学も出来るとか、もう断然モルドバに行って見たくなりました。

 次のお休みはモルドバ行きを目指そうかしらと話したら、マルツィショールのお客さま中心に、近々モルドバツアーをする計画もあるのだとか。わくわく。

 店名の「マルツィショール」ってどういう意味でしょうか? と問いかけると、エレナさんが見せてくれたのが、可愛らしい紅白の糸玉でした。

 モルドバの春の伝統で、3月1日に贈る幸せを呼ぶお守りだそうです。

糸玉。

 このお店が、小さな幸せぎっしりの宝箱を思わせるのは、そういうことだったのですね。

 訪れたことがないのに懐かしい国モルドバ。その幸せな時の流れを味わいに、是非一度「マルツィショール」を訪れてみてください。

 甘味も大好きというエレナ店長と布川シェフで、目下モルドバデザートも開発中とのこと。次回はそれも味わえるかな。

見送りに来てくださったエレナさん。また来ます!
銀座駅から5分。通り沿いの看板はこんな感じ。小さなお店なので、電話をしてから訪れることをお勧めします。

モルドバレストラン マルツィショール
所在地 東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビルB1F
電話番号 070-3129-0020(15:30~)
営業時間 月~金曜 18:00~23:30(L.O. 23:00)、土曜 18:00~23:00(L.O. 22:30)
定休日 日曜、祝日
予算 グラスワイン 800円~、ボトルワイン 4,000円~、チャージ(おつまみ) 500円、料理 900円~
[2016年10月訪問]

吉岡のの(よしおか のの)
ライター。仏米中など数カ国に暮らし、各国の食文化に関心がある。ワイン1本空にしないとアポ取りの電話がかけられない人見知りだが、食には積極的。美味しいお店と聞けば臆せずひとりで出かける。JSA認定ワインエキスパート、SSI認定唎酒師、日本テキーラ協会認定テキーラ・マエストロ。

Column

新店来訪! 美味しい出合いに一番乗り

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2016.11.07(月)
文・撮影=吉岡のの